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最近読んだ本、「僕が殺した人と僕を殺した人」、「村の名前」

東山彰良、「僕が殺した人と僕を殺した人」 素晴らしい。とても面白い本だ。 過去と現在が錯綜しながら記憶をなくした脳のなかを疾走する。 すべては少年時代のあの日のあの出来事から始まったのか? わたしは誰なのか? わたしはサックマンの弁護の為にここに来た。サックマンとは誰なのか? 少年相手の連続殺人鬼のことだ。しかし、本当は誰なのか?唯の狂った男なのか? わたしを雇ったのはアガン、台湾出身の実業家だ。 […]

最近読んだ本、「桜風堂ものがたり」、「ランチ酒」

村山早紀「桜風堂ものがたり」 本屋が好きなんでよく行く。ふと時間があまって時間つぶしをせんとあかんときには 本屋さんに行くことが多い、というかその時点で近くに本屋さんがあれば必ず行く。 さすがに、今は図書館愛用の爺さんやから本を買うことは少ないけど、図書館で借りる にしてもその情報は本屋さんでつかまえる。目で見て読みたいなあって思った本を メモしておいて図書館のオンラインで検索するのだ。そんな人が […]

最近読んだ本、「銀河鉄道の父」、「百年泥」

門井慶喜、「銀河鉄道の父」 この本、素晴らしい。とても感動した。 宮沢賢治を描くんではなくてその父を描くことで宮沢賢治の人物像がよけいキリキリと 立ち上がってくるような気がする。 それにしても、宮沢賢治ってやっぱりケッタイで難儀な人やったんやねってよく わかる。 それに反してお父さんの政次郎はすばらしい。わしら凡人にもとてもわかり易い良い 人だ。 岩手県花巻で代々の古物商兼質屋を営む父は勤勉で真面 […]

最近読んだ本、「荒神」、「福袋」。

宮部みゆき、「荒神」 なるほど、この本はテレビドラマになったのか? そうさせるようなワクワク感と 話の運びのドライブ感が心地よい。歴史SFスペクタクルのような? ドキドキ ファンタジーのような? チャラいような深いような。 とにかく楽しめる、一気に読める 本であった。 頃は江戸時代。東北の小さな藩の物語。 戦国の世から香山藩と永津野藩はなにかと仲が悪い。特に最近は藩主の信任が厚い曽谷弾正の 専横が […]

最近読んだ本、「白磁海岸」、「図書館島」

高樹のぶ子、「白磁海岸」 白磁海岸 髙樹のぶ子 堀雅代というある程度の年齢でありながら和服の似合う上品な女性が、柿沼涼子の 経営するお店で働いている。静かでおとなしそうな佇まいの中になにか秘めた謎が、 暗い影がありそうな感じがする。 とうとう雅代が密かに動き始めた。 柿沼涼子の夫、圭介に狙いがあるようだ。 そして圭介が勤める金沢芸術大学で事件があった。薄井康弘という研究員が自分の 研究室の物入れの […]