最近読んだ本、「国宝 上 青春編」、「国宝 下 花道編」

  • 2019年4月20日
  • 1人

田修一、「国宝 上 青春編」

とても面白い。とても芥川賞作家とは思えない、大衆向き娯楽小説風な読み易すさ、
それはわりといつものことなんやけど、今回は特別わかり易い。
ヤクザに梨園に花柳界、華やかやけどドロドロしてる、外の人間にはわけわからんけど
興味ある、そういう世界の裏表が次々に出ては消え、消えては形を変える、千変万化の
面白さだ。チャラいようでそれほどチャラくはない。深いようでそれほど深くはない
わしら庶民にはついていきやすい距離感で読んでいける。
次はどうなんねん? それからどうすんねん? 展開のスピード感がとても心地よい。
さて、天性の女形、喜久雄の運命や如何に!

第1章 料亭花丸の場
長崎立花組 権五郎 宮地の大親分 役者 花井半次郎
喜久雄 徳次 辻村将生裏切り
第2章 喜久雄の錆刀
元宮地組の大親分を襲う
第3章 大阪初段
半次郎を頼って大阪へ
第4章 大阪二段目
万博5年前 春江大阪へ
第5章 スタア誕生
二人道成寺
第6章 曽根崎の森の道行
半次郎代役
第7章 出世魚
名跡次ぐ俊介出奔
第8章 風狂無頼
白虎倒れる
第9章 伽羅枕
第10章 怪猫

吉田修一、「国宝 下 花道編」

物語の起承転結のうち、起承が上巻で終わって、下巻は転結に入る。
親友であり、ライバルであり、怨念でもある俊介の奇跡の復活はどうなっていくのか?
喜久雄と俊介のこれからは?
当然のようでもあり、意外でもある波乱の展開はまだまだ続く。
怒涛のように向かっていく先に待っているのは?
いやはやとても面白い。

第11章 悪の華
俊介の復活
喜久雄と顕子 悪巧み
第12章 半魂香
俊介 復帰 半次郎の元へ 子供の死
第13章 SagiMusume
ヤクザのところで鷺娘踊る 喜久雄の娘綾野ぐれる
第14章 泡の場
綾野戻る 源氏物語 新派と歌舞伎
俊介 白虎襲名親子襲名
第15章 韃靼の夢
第16章 巨星墜つ
万菊 野垂れ死に
第17章 五代目花井白虎
第18章 古城楽月
俊介 両足切断 死亡
第19章 錦鯉
第20章 国宝
喜久雄 狂う 人間国宝

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