最近読んだ本、「ボッティチェリの裏庭」、「奇妙な死刑囚」
梶村啓二、「ボッティチェリの裏庭」 名作の真贋を見極めることは、人生の真贋を試されることだーー 時代を超え、国境を越えていくスリリングな疾走感、こんな物語が読みたかった。 なんて「帯」書きに惹かれて読んでみることにした。 早瀬孝夫はデジタル画像処理を専門とするエンジニアだ。海外からも優秀な人材と みなされているらしく、ヘンドハンターからの接触が盛んにある。しかし、かれが所属する 会社は経営が思わし […]
梶村啓二、「ボッティチェリの裏庭」 名作の真贋を見極めることは、人生の真贋を試されることだーー 時代を超え、国境を越えていくスリリングな疾走感、こんな物語が読みたかった。 なんて「帯」書きに惹かれて読んでみることにした。 早瀬孝夫はデジタル画像処理を専門とするエンジニアだ。海外からも優秀な人材と みなされているらしく、ヘンドハンターからの接触が盛んにある。しかし、かれが所属する 会社は経営が思わし […]
真藤順丈、「宝島」 久しぶりに骨太の本を読んだ。すごい迫力でグイグイ迫ってくる。 舞台は沖縄。返還前の基地の街。 獰猛な男たちが深夜の基地の中を駆け抜ける。「戦果アギヤー」を携えて闇の中から 帰ってくる。 われらがオンちゃん。彼が走るところに必ず大戦果あり。 貧しい惨めなわれらの希望の星だ。しかし、日に日にアメリカーの取締は厳しくなる。 戦果は細るばかり。 ある日とうとうオンちゃんたちは最後の勝負 […]
東山彰良、「罪の終わり」 この作家の台湾モノが大好きで色んな作品を読み漁っている。 今回は台湾とは全く関係のないSF的な話であった。 時は未来。北米大陸の黒騎士が降臨した。 彼は救世主なのか? 邪悪の神なのか? ある日、文明の崩壊が始まった。 ナイチンゲール小惑星が2173年に地球に衝突した。 その衝撃でマグニチュード13大地震が1年間で103回発生。 2年かけてマイナス40度へ。 そして全てが破 […]
アントン・P・チェーホフ、イリーナ・ザトゥロフスカヤ絵、「ロスチャイルドのバイオリン」 チェーホフにこんな作品があるって知らんかった。というか、チェーホフの作品は それほど沢山読んだわけではないんでそれも当然かもしれん。 静かで、穏やかで、優しくて、とても哀しい物語だ。 そして、絵が素晴らしい。何のことかわからんような、それでいてよくわかるような、 心温まる、そして哀しみが伝わってくるような、心打 […]
横山秀夫、「ノースライト」 山間の雑木林の中、自然の中に溶け込むような静かな佇まい。 小さな造り、どこか変形しているような。それでいてみごとなバランスが。 光は南面からこうこうと指してくる。 というのではない。北側の明り取りから今に静かに差し込んでくる。 青瀬の渾身の設計だった。平成すまい200選にも選ばれた。 注文主も十分に満足してくれた。 そのはずだった。しかし、そのY邸に今は誰が住んでいるの […]