最近読んだ本、「ニックス」、「スティール・キス」

  • 2019年8月21日

イサン・ヒル、「ニックス」

サミエルはしがない大学教員だ。
家ではオンラインゲームにどっぷりはまってる、ほぼオタク男でもあるようだ。
学校ではやっかいな女学生を抱えて悩みはつきない。ある時、彼女のほぼ盗作と思える
レポートを通さなかったら、猛烈なクレームが来た。いいわけだらけ、何もしないで卒業
しようというのだ。通すわけにはいかんと突っぱねたがこじれるばかり。
そのうえ、本が書けない。何のはずみかエージェントに気に入られて著作契約をしたのは
ええんやけど約束の本がいつまでたってもできないのだ。もう後がない。
契約破棄? その上損害賠償? えらいこっちゃ。
そんな時、彼が子供の頃に彼を捨てて家を出た母の話がエージェントから耳に入った。
演説中の州知事に石を投げたという。思わず、母の半生をあばく本を書くからと約束して
しまう。母フェイとは一体何者だったのだ?
パッカー・アタッカーとは?
何故家を捨てた。その後、何をしてどうなった? そもそも父と母は何故結婚した?
何故確執が起きたのか? 父はノルウエーからの移民であったのか?
シカゴからニューヨーク、ノルウエーへ両親のルーツを探る。知れば知るほど未知の
霧に包まれるフェイの人生。そして女学生が引き起こした騒動にも巻き込まれてしまう。
オンラインゲームの狩り人リーダーボウンジは彼を助けてくれるのか?
ボウンジにも危機は迫るのか? フェイの学生時代とは? 学生運動の真っ只中?
リーダー、セバスチャンの秘密とは。
幼馴染ニックスの秘密とは? ニックスの双子の兄妹、ベサニーへの恋は実るのか。
めくるめく展開、素晴らしい迫力で疾走する物語。
:人は自分の物語にすっかり心を奪われて他人の物語の中では自分は脇役に
すぎないという事実がわからなくなることがある。
フェイとガイ・ベリウィンクルの秘密とは?
とても面白い。

ジェフリー・ディーヴァー、「スティール・キス」

ボーン・コレクターで有名なジェフリー・ディーヴァーの作品。前にブラック・スクリームを
読んで面白かったんで手にとった。作品順を逆行して読んでいるということになるけど
気楽なハードボイルドものやから何の問題もない。
ニューヨーク市警刑事のアメリアは殺人犯「未詳40号」を追跡中だ。あと一歩のところまで
追い込んだ。さあ、いくぞ! その瞬間、目の前でエスカレータに通行人が巻き込まれた。
えらいことになってる。ほっておいたら死んでしまう。こちらの救助が優先だ。
しかし、とうとう死んでしまった。
さて、殺人犯「未詳40号」をどうやって捕まえる?
手探りの間にまた殺人事件が起きる。
実に巧妙だ。そして変だ。
被害者は事故死のような死に方をする。そして彼が必ず見ている。何故そんな事ができる?
一方、エスカレータに巻き込まれた男の妻が民事訴訟を起こした。弁護士がリンカーン・ライムに
調査を依頼する。機器に不備があったのか?運用に問題があったのか?
ライムが教える学校の学生、車椅子の元疫学研究者ジュリエット・アーチャーが助手として
協力している。
調べているうちに不思議な事がわかってきた。
家の中にも、街の中にも、ネットで制御できる機器が溢れているのではないか?
有る種の知識があれば、遠隔地でも操作は可能ではないのか?
それは何を意味する?
アメリアの元恋ニック・カレッ人ニック・カレッリが出所してきた。新たな事件が起こるのか?
「未詳40号」に恋人がいる? もしかしたらその恋人が?
とてもワイワイと面白い。

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ありがとうございました。