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最近読んだ本、「贋作」、「雲(cloud)」

ドミニク・スミス、「贋作」 「森のはずれにて」 キャンパスに油彩 76.2cmx61.0cm サラ・デ・フォスというオランダ1607-16?? 冬の黄昏時、白樺の木に寄りかかって立つ幼い少女、片手を木の幹にあて、 氷結した川の上でスケートを楽しむ6人の人々を見ている。 はだしでボロボロの服を着ている。 長閑で平和で牧歌的な田舎の風景のはずなのに、 明るさや無邪気さや華やかさではない、ここに漂う暗く […]

最近読んだ本、「ある男」、「サイゴン陥落の日に」

平野啓一郎、「ある男」 見ず知らずの他人になりきって生きるってどういうことになるんやろ? そんなことってできるんやろか? 戸籍を売ってくれる、あるいは交換してくれるビジネスがあるらしい。もちろん それはフィクションの話。でも本当にありそう。 それにのったらいったいどうなる? 確かにリセットしてみたい人生ってあるかもしれん。しかし、その後の人生と その前の人生が自分の中でどんな亀裂を生むのか? ある […]

最近読んだ本、「甘夏とオリオン」、「線は僕を描く」

増山実、「甘夏とオリオン」 これはすばらしい。読みながら、絶対落語を聴きに行きたいって思った。 もちろんユーチューブでも聴いてみた。しかし、やっぱり寄席に行かんとあかんと 思った。 この本を読んでると、落語の世界の中から昔の上方の暮らしが沸き立つように立ち上がって 来る。文楽でも同じ気持ちになるんやけどそれよりは新しい。今の時代というか、 もう少し前、わしらの子どもの頃、昭和の中頃、そういう時代に […]

最近読んだ本、「熱帯」、「厳寒の町」

森見登美彦、「熱帯」 あの日、出会った本は何やったんやろ? いつのまにか消えてしまった。しかし気になる。 汝にかかわりなきことを語るなかれ――。 確か、佐山尚一作「熱帯」という本だったような? 確か南国の話? 気になるけど内容は定かではない。部分的な記憶しかないようなのだ。 こうなったら見つけるしかない。 もちろん本屋には置いてない。図書館でも、古書店でも見つからない。 ある日、「沈黙読書会」とい […]

最近読んだ本、「刀と傘」、「応家の人々」

伊吹亜門、「刀と傘 明治京洛推理帖」 頃は明治維新の真っ只中。 日本の文化開明の頃、複雑怪奇な殺人事件を快刀乱麻、解明していく男たちがいた。 佐賀の乱を起こした江藤新平、日本の司法を創った人だ。 司法卿になる少し前、部下には尾張藩御用人でもある鹿野師光がいて、弾正台の京都支台で 犯罪捜査に当たっている。 ある日、五丁森了介という役人が怪死した。 一見切腹のように見えるが、惨殺されたのか? 無くなっ […]