最近読んだ本、「鯖」、「元年春之祭」
赤松利市、「鯖」 日本海の孤島で漁師たちがすさんだ暮らしをしていた。元はといえば紀州雑賀崎の 一本釣り漁師団、海の雑賀衆と言われた漁師たちの成れの果てだ。かっての栄光は もはやない。それでも、残り1艘の船で大鋸権座船頭の指揮の下、加羅門寅吉、 烏森留造、狗巻南風次達、海千山千のしかし、腕は確かな超ベテランの漁師たち に加えて見習いの水軒(みずのき)新一で日々海に出てその日暮らしの糧を求めて 漁を行 […]
赤松利市、「鯖」 日本海の孤島で漁師たちがすさんだ暮らしをしていた。元はといえば紀州雑賀崎の 一本釣り漁師団、海の雑賀衆と言われた漁師たちの成れの果てだ。かっての栄光は もはやない。それでも、残り1艘の船で大鋸権座船頭の指揮の下、加羅門寅吉、 烏森留造、狗巻南風次達、海千山千のしかし、腕は確かな超ベテランの漁師たち に加えて見習いの水軒(みずのき)新一で日々海に出てその日暮らしの糧を求めて 漁を行 […]
沢木耕太郎、「凍」 角幡唯介の「空白の五マイル」、「極夜行」など人間の極限に挑む冒険行の物語は フィクションでは得られない独特の臨場感と高揚感があってワクワクして読んでしまう。 この本を図書館の書棚で見つけた時は同じような予感がして嬉しくてすぐに借りて しまった。沢木耕太郎のノンフィクションは旅物が好きで出たら必ず読んだりしてる けど、こんなやつもとても面白い。特に今回は山登りの話だ。自分では軟弱 […]
相場英雄、「ガラパゴス 上、下」 捜査一課継続捜査班担当の田川信一、迷宮入りになりそうな事件を掘り起こすのが仕事だ。 さて、次はどうかと資料を見る。身元不明の死者の写真だ。事故か自殺か? いや、おかしいではないか? 写真をようみたらあきらかに青酸中毒の様相を呈してる。 これは殺人だ。 事態が動き出す。とにかく遺体を特定しないといけない。 手掛かりは無いのか? 舞台は沖縄から始まるのか? 周りの後押 […]
乃南アサ、「六月の雪」 台湾の事をとても考えさせてくれる良い本だった。 ここ最近は少し縁遠くなってるけど、台湾は大好きやから一時期良く行ってた。 そやから、台湾が舞台の小説にはつい食指が動いてしまう。何でもかんでもオーケー、 台湾の街角や裏町の人いきれや食いもんの匂いが立ち上がってくるようなのは 特に良い。 作家は、東日本大震災の時に台湾の人たちが200億円以上もの義援金を出してくれた こと、そし […]
柚 月裕子、「検事の本懐」。 わしは相変わらずへそ曲がりやから、ベストセラーで映画にもなってと話題騒然の人の本を 読むのはあんまい好きではないんやけど、図書館に行って書架にならんでいるとつい手にとって しまう。パラっと見ると、おもろそうやんか。それでつい借りてしまう。やっぱり人気が あるだけの事があるんやわ、これはどうかな? なんて思ってるうちにいつの間にか引き込まれてる。 たしかに賛成だけではな […]