最近読んだ本、「肖像彫刻家」、「春にして君を離れ」。
篠田節子、「肖像彫刻家」。 高山正道はしがない彫刻家だ。親の反対を押し切って、家庭崩壊までしたイタリアへ 修行に行ったのに、そして、マリオ・ブッチ師の正統派ローマン彫刻を学んで帰って 来たのに、日本では客がつかない。 八ヶ岳近くの田舎に引き込んで、周りの人の人情にすがって食いつないでいる始末だ。 なんとかせんとあかん。 営業に乗り出す。 第1話 レオニダスとニケ 世話になった人の息子のイタリアンレ […]
篠田節子、「肖像彫刻家」。 高山正道はしがない彫刻家だ。親の反対を押し切って、家庭崩壊までしたイタリアへ 修行に行ったのに、そして、マリオ・ブッチ師の正統派ローマン彫刻を学んで帰って 来たのに、日本では客がつかない。 八ヶ岳近くの田舎に引き込んで、周りの人の人情にすがって食いつないでいる始末だ。 なんとかせんとあかん。 営業に乗り出す。 第1話 レオニダスとニケ 世話になった人の息子のイタリアンレ […]
マリー・ンディアイ、「三人の逞しい女」 この作家の姓から考えてアフリカに関係した国の出身なんかなって思って読み始めた。 やっぱりセネガルが絡んでるみたい。 フランスの植民地だったところで首都はダカール、わしはパリダカで知ってるだけやけど フランス人にとっては様々な宿縁のある土地なのではなかろうか? 第1話 アフリカ出身の父とフランス人の母を持つ女性弁護士ノラの物語。 父はある日、弟ソニーを連れてセ […]
増山実、「波の上のキネマ」 わりと軽めの楽しめるやつかなと思いつつ読み始めた。 そういう傾向は無きにしもあらずやけど、途中からグングンと内容に惹き付けられた。 後半は一気に読んでしまった。 とても面白い。 映画を見たら元気をもらえる。その通り。 安室俊介はとても悩んでいる。尼崎の立花という相当ディープなばしょでおお祖父ちゃんの代から 「波の上キネマ」という映画館を経営してるんやけど、このご時世あり […]
中村文則、「あなたが消えた夜に」。 この人の本って、結構気に入ってよく読んでる気がする。特に追っかけというほどでは 無いんやけど、店頭で良さげやなあって思ったらこの人の作品やったというケースが多い。 因みにこの作家ってミステリー作家なんやろか? 社会派作家なんやろか? そんなことどうでもええんやろね。今回は純粋にミステリーとして読ませていただいた。 いつも思うんやけどこの人のセックスシーンの描写っ […]
マリオ・バルガス=リョサ、「悪い娘の悪戯」 筆の力は素晴らしい。リマ、パリ、ロンドン、マドリッド、トウキョウ、そして・・・。 ひたむきな男。奔放な女。 もう我慢できん。こんな女どっかへ行ってしまえ。苦もなく女は飛び立っていく。 やっと仕事が軌道に乗った。暮らしが良くなった。ええ感じだ。 それでも時に心が虚ろに・・・。そんな時に限って、忽然と女が現れる。 新たな富と栄華と名声を纏って・・・。そしてま […]