近読んだ本 「ボダ子」、「湿地」。

  • 2021年5月13日
  • 4人

赤松利市、「ボダ子」。

漫画喫茶で暮らす人の話を読んだことがある。そこから出勤して、そこに帰って、
コンビニ弁当を食って寝る、風呂に入ることはない、なんて暮らしがある事自体
びっくりやし、それほど珍しいことでもないらしい事にもびっくりしてしまう。
ある種のセーフティネットでもあるらしい。コロナで閉鎖という話がでたときにも
話題になった。
ホームレスのギリギリ隣なのか。
何と恐ろしい。わしのような弱虫爺さんには考えられへん。
そんな暮らしで小説を書いてる人がいるらしい。しかも賞をとったりするらしい。
何と恐ろしい。
とても興味がある。
で、読んでみた。
想像通りだ。恐ろしく心がザワザワする。
読み続けるのは結構しんどい。
けど、読んでしまう。
バブルの時代、アブク銭をつかむすべを身に着けた。舌先三寸、うまくやれば
いくらでも金が入ってくる。
あっと言う間にバブルが弾けた。
金のなる木はもう存在しない。
結婚生活も破綻。その上リストカットを繰り返す娘がいる。
そして、この娘、境界性人格障害のこの娘と暮らすことが唯一の救いでも
あった。
しかし、金が要る。
東北へ、復興事業のどさくさになにかあるかも。
土木作業であろうが、なんであろうが、金が入ればいい。
いつしか、娘はボランティアのアイドルに?
いったい何なんや?
まともになったか? そんなはずがない。
事態は悪くなるばかり。
どさくさに紛れて、女に手を出す? 薄幸の女が好き?
何を言うとんねん。
わけわからんうちにどんどん堕ちていく。
なんとも凄まじい。
なんとも救いがなり。
けど、又、次作が出たら読んでしまいそう。

アーナルデュル・インドリダソン、「湿地」。

この話、映画にもなったらしい。さすがに良くできている。
アイスランドの首都、レイキャヴィクを舞台に、エーレンデュル犯罪捜査官が
活躍するシリーズ物だ。
わしの好きなシリーズもんの一つだ。
ある日、男が死んだ。何かで殴り殺されたらしい。
手がかりはまったくない。
身元を洗うと、名前はボルベルク。折り紙付きの悪らしい。
レイプや暴力の常習犯。
悪の仲間を洗え。
調べてるうちにいろいろな事がわかってきた。
警官までからんでる?
もしかしたら、レイプに関係あるんとちゃうやろか?
まさか、レイプされて子どもができた?
その子はどうなった?
更に恐ろしいことがわかってきた。
レイプされたのは何人か?
子どもは何人できたのか?
もしかしたら、ボルベルクは遺伝性の脳の病気を持っていた?
内蔵収集家なんて学者がいるのか?
脳を盗んだのは誰だ?
そして、エーレンデュルにも家庭の問題が?
分かれた妻と、息子と娘。
妻は無視、息子は知らん顔、娘は父にとても反抗的だ。
しかも麻薬中毒、もしかしたら妊娠したのか?
仕事にかまけてるあいだにボロボロのなってしまった。
もちろん行ったことはないし、想像したこともなかったレイキャヴィクの街。
都会の闇が浮かび上がる。
とても面白い。
果たして、真犯人は見つかるのか?
果たして、何があったのか?
写真の謎とは?
北の湿地に何が起こった。
とても面白い。

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ありがとうございました。