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最近読んだ本、「奇のくに風土記」、「水棲生物 水の底のアフリカ」。

「奇のくに風土記」 木内昇 著。 あじあん 若き本草学者の不思議に満ちた生きものとの出会い――心震わせる時代幻想譚。 紀州藩に明君あり。 徳川治宝、第十代藩主である。 政治、経済、文化、あらゆる面で豊かに花開かせた人であると言う。 伊達千広と言えば、陸奥宗光の父、経済改革で大活躍したらしい。 その時代。 山野を歩き回り、草木と話ができる。 天狗と話ができる。 そんな若者がいた。畔田十兵衛。 和歌山 […]

最近読んだ本、「割れたグラス」、「まだら模様の日々」。

「割れたグラス」。 アラン・マバンク 著 あじあん つまり、バー”つけ払いお断り”の主人から一冊のノートを渡されたので、俺はそれを埋めなくちゃならなくなったってわけだ。 コンゴの港町。裏通りの場末にバーがある。 「つけ払いおことわり」。 店主は”頑固なかたつむり”。 私は”割れたグラス”。 夜な夜なやってくるよっぱらいのたわごとを聞いている。 ある日、頑固なかたつむりから一冊のノートを渡された。な […]

最近読んだ本、「対馬の海に沈む」、「彼女を見守る」。

「対馬の海に沈む」 窪田新之助 著。 あじあん 「JAで神様と呼ばれた男の溺死。執拗な取材の果て、辿り着いたのは、国境の島に蠢く人間の、深い闇だった。」 とても面白いノンフィクション。ぐんぐん惹き込まれて一気に読んでしまった。 今、令和の米騒動が世間を騒がせている。 なんだかようわからんけど、コメ流通の不透明さも大きな要因に思える。 JAをめぐる深い闇を指摘する人たちも多い。 たしかに、備蓄米の価 […]

最近読んだ本、「生き急ぐ」、「わからない」。

「生き急ぐ」 ブリジット・ジロー 著 あじあん ホンダの歴史に革命を起こした日本人エンジニアのタダオ・ババがなぜ、私の人生に勝手に立ち入ってきたのか? もし、あの時・・・・・・・。 カレーかラーメンか。トッピングをつけるべきだったか? 電車が出るまで、後3分。走って間に合うか? ここで諦めるか? こっちがちょい安いけど、あっちの方がモノがよさそう。どっちを取る? しょうもない選択が人生には山のよう […]

最近読んだ本、「悪玉伝」、「ミチノオク」。

「悪玉伝」 朝井まかで 著。 あじあん たかが商家の跡目争いに、なんで次々武士が切腹? 将軍まで出てくる? 大阪の話。堀江のあたり。 昔は木津村と言ったそうだ。 木津屋吉兵衛。 本家は辰巳屋、豪商である。兄久左衛門が跡をついでいる。 吉兵衛は木津屋でしたい放題。お金使い放題。 粋な旦那暮らしの毎日。 しかし、突然、兄が死んだ。 なんだか、葬儀の様子がおかしい。跡取りは、兄の娘伊波の婿乙之助。 なん […]