「ルミナリーズ」。
エレノア・キャトン 著
「ヴィクトリア朝時代のニュージンランド。金鉱探しの男たち、それを巡る女たち。」
これはまたとてつもなく分厚い本ではないか。しかも大きい。そのわりに文字が小さいわけでもない。とにかく沢山読まんとあかん。読んでも読んでも減らへん。
それでいて、退屈で読むのを諦めてしまうかと言うと、そうではない。
とても面白い。
企みに満ちている。
ヴィクトリア朝的ミステリーみないた謳い文句があるけど、話の展開に古ぼけた時代遅れ的なことは全く感じさせない。
これはすごい。
ニュージーランドのある港町。船から降りたムーディは特にあてもなくクラウンホテルに現れた。
そこには、喫煙室には、なぜか、12人の男たちがいた。
なぜ? 何を話し合っていた?
何か事件があったのか?
そこにいたトマス・バルフォアが話を始めた。
長い話だ。
クロスビー・ウェルズ
リディア・ウェルズ
フランシス・カーヴァー
アンナ・ウェザレル
エメリー・スティンズ
水星、人馬宮に入る。
ウォルター・ムーディが手元の謎について瞑想し、ダニーディンからの旅で何がおこったかをわれわれは知ることになり、使いが予期せぬ知らせをもたらす。
クラウン・ホテルの喫煙室に沈黙が流れた。一瞬、全ての男の息を止め、パイプや、煙草や、両切り葉巻や、葉巻から立ち上る煙を止めるような沈黙。
・・・・・・
森の中で、隠者のような暮らしをしていた、クロスビ・ウェルズはなぜ死んだのか?
自殺か他殺か?
たまたま、そこに居合わせた人がいた。
そして、何が発見されたのか?
金鉱のお宝か?
暖炉にあった紙切れは?
帆船ゴッドスピード号とは? 船長カーヴァーが何をした?
路上で、瀕死で発見された娼婦、アンナ・ウェザレルとは?
彼女の服に縫い付けられていた砂金は誰のもの? なぜ?
エメリー・スティンズはいったいどこに消えたのか? 彼は本当に金持ちなのか?
金鉱を掘り当てたのか?
とても面白い。
人の運命は、それぞれ割り当てられた恒星や惑星の巡りに従って定めらているのか?
黄道十二宮に入ると何かが変わるのか?
彼らがしたこと? しなかったこと?
金鉱を見つけたのか?
血のつながりとは?
阿片の売買? 阿片靴? 阿片チンキが・・・
とても面白い。
とうとう裁判が?
新たな証拠が?
意外な事実が?
そして撃たれたのは?
とても面白い。
わしの勝手なおすすめ度。
星五つ。
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