CATEGORY

最近読んだ本、「木曜殺人クラブ」、「シルバービュー荘にて」。

リチャード・オスマン、「木曜殺人クラブ」。 最近、リタイアした老人たちが活躍する物語を読む機会が多い。 時代の流れなのか、今のトレンドなのか? わしは、爺さんやから、思い入れたっぷりに読めるんで楽しい。 クーパーズ・チェイスは今日も賑やかだ。ここは引退者たちがクラス高級介護施設のようなところ、 体の動きは錆び付いてしまっても、頭はまだまだしっかりしてる老男、老女があちらこちらに。 そして、木曜日に […]

最近読んだ本、「父を撃った12の銃弾」、「ブックセラーズ・ダイヤリー」。

ハンナ・ティンティ、「父を撃った12の銃弾」。 父の娘の放浪の物語。わしの好きなロードものでもある。 一所不在の暮らし。 ルーが12歳になったとき、父親のホーリーはわが子に銃の撃ち方を教えた。 こんな出だしで始まる物語だ。 ルーは学校に行っても、友達ができても落ち着かない。落ち着きそうになったら 父親が荷物をまとめるように言う。 車に乗って次の街へ。何故か? 何かから逃げている? 過去から? 何故 […]

最近読んだ本、「邯鄲の島遥かなり」 上、中。

貫井徳郎、「邯鄲の島遥かなり」 上 第一部 神の帰還 ある日、島にイチマツが帰ってきた。 一ノ屋のイチマツだ。伝説の男? 信じられないほど美しい男。 つぎつぎと女が寄っていく。 女たらし? というより、ごく自然に女が吸い寄せられる。 もちろん子どもも生まれる。それがどうした。 結婚するわけではない。 時間がたてば女が出ていく。 そして他の男と結婚する。いつまでも自分一人のものではないらしい。 それ […]

最近読んだ本、「芭蕉の風景 上、下」。

小澤實、「芭蕉の風景 上」 旅する芭蕉を追いかけた本。とても良い。 紀行文を追いながら句をとりあげ、その句の意味や背景、読まれた場所が持つ 何かを追いかける。とても専門的で固いような感じにどうかなと思いつつ、 ついつい惹かれて結局全部読んでしまった。 最初は「野ざらし紀行」。 近畿、東海の旅だ。 第1章 伊賀上野から江戸へ 第2章 野ざらし紀行 取り合わせ発句の発明 蓑虫の音を聞きに来よ草の庵 蓑 […]

最近読んだ本、「輝山」、「オクトーバーリスト」。

澤田瞳子、「輝山」。 私は金吾、石見国の大森代官所に勤めるただの中間だ。新任の代官、岩田鍬三郎に ついて江戸からやってきた。 初めての銀鉱山の暮らしだ。元締め手代の藤田孝蔵に厳しく追いまくられながら 慣れない日々を送る。しかし、私にはもうひとつ秘密の使命がある。 前の上役、小出儀十郎から、岩田鍬三郎の身辺をさぐって落ち度を見つけろと言う 司令があったのだ。しかし、そっちの方が捗々しくない。 なんせ […]