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最近夢中で読んだ本、カズオ・イシグロ

カズオ・イシグロ 「私を離さないで」 何とも凄い作品です。びっくりしました。 前に読んだ本、「わたしたちが孤児だった頃」で、行方不明になった母親が結局どういう運命をたどっていたのか。その話の展開の中で、 えらいとこに踏み込む作家やなあ、もしかしたらすごいかも知れんとか思っていたのですが、この作品ではもっと強烈なシチュエーションでした。 臓器移植の提供者、提供者はどうしてつくられるのか、 どういう運 […]

最近夢中で読んだ本、浅田次郎

浅田次郎 「中原の虹」 「蒼穹の昴」に続く、中国、清朝末期、西大后をめぐる大作です。 超人気作家の本は買うのがはずかしいのですが、舞台が大好きな 中国なのでつい買ってしまいます。 相変わらず、血沸き肉踊る面白さです。 今回は、満州馬賊「張作霖」の活躍が軸になっています。 舞台は奉天。 今の瀋陽ですね。奉天は、清朝を起こした、満州族の根拠地であって始祖ヌルハチの陵墓があるそうです。 冬は物凄く寒いと […]

最近夢中で読んだ本、ガルシア・マルケス

ガルシア・マルケス 「百年の孤独」 読み終わった後は、あの「チボー家の人々」を読み終わったあとのような分厚い感覚が残りました。現在に語り部ですね。 長い間、読みたいな、買いたいなって思いながらも、ためらっていた本です。 ノーベル賞を貰ってしまったので、ブームに乗って読んでしまう感覚に、少しだけためらいがあったためです。 でも、読んでよかった。とても良い本だと思いました。 人々の熱い信頼を受けて村を […]

最近夢中で読んだ本、赤瀬川原平、松田哲夫

赤瀬川原平 「外骨という人がいた」 宮武外骨、凄い人ですね。奇人、奇想の人、豪傑、反骨の人、反逆の人、滑稽な人、愉快な人、おもろい人、総てが当てはまる人ですね。 なんともすばらしい。編集というのも、創作活動の一つなんですね。アイデア次第で、えらいものができてしまうという事です。 「滑稽新聞」なんかは是非読んでみたいものです。 こういう外骨を好きでたまらない、面白くてたまらないと思っている人がいて、 […]

最近夢中で読んだ本、五木寛之

五木寛之 「風の王国」 すばらしく面白いです。一気に読みました。 風のように歩く人達の話です。一畝不耕、一所不在、一生無籍、一心無私ということで今の世の社会構造からはるかに逸脱した価値観、生活観を持つ、山の民が語られます。サンカと呼ばれる人達、修験者と呼ばれる人達、そういう人達が、管理の枠から離れて、誇り高くいきようとしても、やはり、現実はそれは難しく、トケコむ道を選ばざるを得ません。そして、現実 […]