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最近夢中で読んだ本、北原白秋、吉田修一

北原白秋、「フレップ・トリップ」 北原白秋にこんな本があるとは知りませんでした。 高麗(こま)丸という船に乗って、樺太観光をする紀行文です。 詩人の散文は実に興味深いです。 この時の白秋は実に明るくて軽いです。 出だしはこうです。 心は安く、気はかろし、 揺れ揺れ帆綱よ、空高く・・・・ ・・・・・ 舷側の波の裂けて砕ける音までが、白い嵐を吹きあげる。 オホーツク海だ。 やっぱりオホーツク海だ。 ・ […]

最近夢中で読んだ本、ポール・オースター、畑井弘

ポール・オースター、「鍵のかかった部屋」 すごい本です。文も面白いしスピーディだし、内容も充実しています。 何よりも構想がすごいです。 失踪した友人とその妻。その妻と恋に落ちる男。 探しているようで探されている。 追い詰めているようで追い詰められている。 友人の残した原稿がすばらしい成功に。そして、破滅へ。 二人の男の心の旅路の物語が、まるでサスペンスのように展開する。 「・・・・彼は別の問いを問 […]

最近夢中で読んだ本、川上弘美、SEIBIDO MOOK

川上弘美、「古道具 中野商店」 古道具屋はただの話の舞台であって、古道具にまつわる話が中心というわけではありません。 この人、日常を描くのがすごくうまいですね。 どこにでもありそうな暮らしが実にうまく描かれています。 そして、男と女もある。 セックスの描写、こういうの初めてです。 官能的とか耽美的とかそんなんではなくて、エロスとかいやらいいとか そんなんでもなくて、ごく普通のことのように描いている […]

最近夢中で読んだ本、北方謙三、興膳宏

北方謙三、「水滸伝 18 乾坤の章」 梁山泊の戦いはとうとう最終段階に入ったかと思わせる様相を呈してきた。 梁山泊はじりじりと押し込まれている。 二龍山の死闘で泰明が憤死した。 一瞬、呉用の秘策で梁山泊軍が三度目の北京大名府占拠を果たした。 束の間のゆとりができるが、 とうとうあの不死身の林沖が死んでしまった。 しかし、次世代を託すべく若武者が登場。あの楊令だ。 林沖の後任はなんと楊令だった。 終 […]

最近夢中で読んだ本、大場みな子、椎名誠

大場みな子、「むかし女がいた」 むかし女がいた 女は息子たちに 女というものが どんなに怖ろしいものかを 聞かせて育てた 女とは 男を 甘い言葉と肉でたぶらかし 嵐の吹きすさぶ  岩山の上に連れてゆき・・・・・・ ・・・・・・・・ ・・・・ 女が女というものは と言うときは その女の中に決して自分のことは 入れていない・・・ ・・・・ 女が書いた女の話。 一読の価値ありです。倉橋由美子もすごいけど […]