最近夢中で読んだ本、岩井志麻子、遠藤周作
岩井志麻子 「偽偽満州」 対戦前の混乱の時代です。岡山の娼婦がピストル強盗に惚れた挙句、二人の逃避行はなんと大連でした。 日本の満州国建国の騒ぎ、人と流れにまぎれながら、奉天、ハルピン、新京と流れていきます。 男を追う女のやるせなさや、開き直った凄まじい強さをリズムよく描いています。 舞台も、面白いし、中国のなんでもありの底知れなさも垣間見えてついつい夢中で読んでしまいました。 それにしても、女性 […]
岩井志麻子 「偽偽満州」 対戦前の混乱の時代です。岡山の娼婦がピストル強盗に惚れた挙句、二人の逃避行はなんと大連でした。 日本の満州国建国の騒ぎ、人と流れにまぎれながら、奉天、ハルピン、新京と流れていきます。 男を追う女のやるせなさや、開き直った凄まじい強さをリズムよく描いています。 舞台も、面白いし、中国のなんでもありの底知れなさも垣間見えてついつい夢中で読んでしまいました。 それにしても、女性 […]
ウー・ウエン 「心から元気になる家常菜」 私は、中国を旅して、中国料理が好きなので、その土地土地の料理を沢山食べます。確かに火と油を使った料理は多いけど、脂っこい料理ばかりではありません。むしろ素材の持ち味を生かしながらも、複雑な味付けであったり、思わぬ組み合わせであったりとかいつも新鮮な喜びがあります。 この本は、そういう中国料理の国に生まれた著者が、日々の暮らしの中で、自然のリズムに合わせて自 […]
北方謙三 「水滸伝」一、二、三 すばらしく面白い本です。あっと言う間に3冊読んでしまいました。三国志は、沢山の翻訳があって今までも楽しくよみました。 でも、水滸伝は、スケールの大きい話のはずなのに、何となく引き付けられなくて、あまり興味を持ってませんでした。 最近は、中国に好く行くので、又、気になって読んでみたわけです。今までとは全く違う話に思える程です。 登場人物が実に生き生きと描かれているので […]
ジェフリー・アーチャー 「ゴッホは欺く」 これは、面白い本です。 おしゃれだし、スピード感はあるし、サスペンスとしても良くできています。文庫本で上下2巻、一気に読んでしまいました。 最近見たイギリス映画、「フェイカーズ」も画の贋作トリックで、なかなかおもしろかったのですが、これを上回るものだと思います。 イギリスの古い貴族の家に、代々伝わるゴッホの名画。 これを狙って、残り少ない財産共々、根こそぎ […]
南申坊 「李白の月」 怪奇小説の言えば、小泉八雲の「怪談」や泉鏡花の作品がやきついていて、なんとなく、暗く悲しいやるせなさをイメージしてしまいますが、中国の怪奇小説は、どことなくブラックユーモアを感じるところがありそうです。けったいな化け物がでてきたり、綺麗な美人が実は豚が化けたものだったり、難儀なおっさんが出てきたりします。こういう、怪奇の中のちょっと気になる世界を漫画チックに紹介した本です。と […]