最近夢中で読んだ本、文芸月刊誌
前の雲南の旅行に行く前に、旅行中に読む本を物色しようと本屋をぶらぶらしていた。 たまたま、文芸月刊誌のコーナーのところを通りかかった。 「最近こういう本を読んでないなあ」とふと思った。 もう何十年も読んでないかもしれない。 「たまには読んでみようか」と思い、「文学界」と「群像」を買った。 ちょうどあの旅の間に全部読む事ができたので分量的にはちょうどよかった。 内容も面白い。 やはり、いまが旬の作家 […]
前の雲南の旅行に行く前に、旅行中に読む本を物色しようと本屋をぶらぶらしていた。 たまたま、文芸月刊誌のコーナーのところを通りかかった。 「最近こういう本を読んでないなあ」とふと思った。 もう何十年も読んでないかもしれない。 「たまには読んでみようか」と思い、「文学界」と「群像」を買った。 ちょうどあの旅の間に全部読む事ができたので分量的にはちょうどよかった。 内容も面白い。 やはり、いまが旬の作家 […]
島村菜津、「スローフードな日本!」 こういう環境で暮らすからにはこういうものを作って食べるべきだ。 こういう歴史の中で育ってきたからには、こういうものを忘れてはいけない。 見せかけの便利さの中で失ってしまってはいけない。 戦後の食生活の大変革で我々がなくしてしまったもの、なくなりつつあるもの がいかに多いか。 そして、「それではいかん」と頑張っている人も多いのだ。 合鴨を田に飼う事で農薬を使ったり […]
アラヴィンド アディガ、「グローバリズム出づる処の殺人者より」 ひとりの起業家が、書を民主主義が没する処の天子温家宝に致す。 「拝啓中国首相殿、あなたに真の起業家精神を教えましょう。 主人を殺して成功した、このわたしの物語を」 こういう出だしで始まる本だ。実にユニークで面白い。 前に読んだ、ジョン・アーヴィングの「サーカスの息子」もインドを舞台にした実に 面白い小説だったが、こちらも異色でかつ面白 […]
遠藤周作、「王国への道」 夏の暑い日であった。言葉のよく通じない運転手とたった二人でアユタヤの廃墟を 訪れた事がある。ガイドブックの地図を指差して、「ここへ行こう」、 運転手も地の利はよくわからないから、聞きにいく。なんだかんだでドタバタと 廻ったことであった。どこも既に廃墟だ。かっての栄華を思わせながも、 破壊されてから朽ちている。そして、感じるのは仏への帰依の篤さだ。 廃墟のなかで、巨大な涅槃 […]
谷崎潤一郎、「瘋癲老人日記」 この本、話題になりながら実際は読んでいなかった。 谷崎は、感動する本が沢山あるので、とても全部よみきれない。それで 全集本まで買っておいてあるが、全部読み通す機会がない。 しかし、この本は、棟方志功の版画で装丁されているのが目についたので 買ったのだ。 志功の板画は内容を端的に捉えて大胆に描いているのがすばらしい。 この人にとっては女は菩薩なんだなあ。 それにしても、 […]