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最近読んだ本、「永遠と横道世之介」上、下。

「永遠と横道世之介」上、下。 吉田修一 著。 あじあん 「なんでもない一日のような人だった。」 横道世之介、38歳、カメラマン。 どこにでもいるような、けど、どこにもいないような。平凡なようであり得ない。 子供のように単純、明快、おばかで、憎めない、けど、悟りと諦念がどこかに。 ・・・ 「ドーミー吉祥寺の南」 いつのまにか、ムーさんの子ども、一歩がやってきた。引きこもり少年は引きこもり中。ご飯は食 […]

最近読んだ本 「夜果つるところ」、「モンパルナス1934」。

「夜果つるところ」。 恩田陸 著。 あじあん 謎多き作家「飯合梓」によって執筆された、幻の一冊。 恩田陸によるミステリ・ロマン大作『鈍色幻視行』作中で、幻の作家・飯合梓の唯一の著作として登場する『夜果つるところ』。という設定だ。『鈍色幻視行』は読んでないんでその心は、わからん。後で読んでみんとあかんのだ。 さて、 昭和初期、山間の遊郭、「墜月荘」。「私」は「三人の母」とともにーー明けない夜を生きて […]

最近読んだ本、「時計泥棒と悪人たち」、「墨のゆらめき」。

「時計泥棒と悪人たち」。 夕木春央 著。 あじあん 蓮野は帝大の法科を卒業し、銀行に5ヶ月勤めたのち、泥棒になった。 いきなり大正が立ちあがる。 ええですなあ。のんびり長閑な古き良き時代。 でも、泥棒がいる。殺人犯もいる。 犯罪が起きる。 油絵画家の井口がつっこみ、元泥棒の蓮野が解きほぐす。 とても面白い。 あじあん ・加右衛門氏の美術館 蓮野は帝大の法科を卒業し、銀行に5ヶ月勤めたのち、泥棒にな […]

最近読んだ本、「スウェーディッシュ・ブーツ」、「奇祭巡礼」。

「スウェーディッシュ・ブーツ」。 ヘニング・マンケル 著。 あじあん 北欧の暗い海。離れ小島に住む男。 スウェーデンの南部、バルト海と言えば、すごいところだ。いろんな国と接してる。 フィンランド、ドイツ、ポーランド、エストニア、ラトビア、リトアニア、ロシアの飛地すらある。 こういうところでは海を舞台に様々な事件が起きる。密輸、移民、謀略、スパイ、なんでも起きる。 この人の作品、刑事ヴァランダーのシ […]

最近読んだ本、「リバー」、「江戸絵画お絵かき教室」

「リバー」。 奥田英朗 著。 あじあん 同一犯か?模倣犯か。 ある日、群馬県の桐生警察に衝撃が走る。の渡良瀬川河川敷で若い女の全裸死体が発見されたのだ。両手は後ろで縛られ絞殺されていた。 しばらくして、今度は栃木県足利市のやはり渡良瀬川河川敷で若い女の死体が。 刑事たちの脳裏に一瞬で10年前の悪夢が蘇る。 全く同じような連続殺人事件があったではないか。 しかも、10年前の事件はまだ未解決だ。同一犯 […]