「ツミデミック」
一穂ミチ 著
「パンデミックX犯罪を鮮烈に描いた傑作集」らしい?
なんだか、とても心がザワつく。なかなか入っていけない。
最後まで違和感あり。
短編集はどれも良くできた話ばっかり。
しかし、わしには、なんとなく没入できない感じがいつまでも。
いかにも受賞作。
・違う羽根の鳥
繁華街で声をかけてきた女って、知ってる女? そんなはずはない。
自殺した友達が? 母親が踏切に?
自殺願望? 入れ替わってもらった? 本当か?
・ロマンス
ミーデリにはまった主婦。それって何が起こる?
イケメン配達員?
・憐光
わたしは幽霊?
遺体が発見された。ずっと前の増水被害で流された?
親友だった女が、先生と待ち合わせ、お弔いに。
家に。母親? 先生と妊娠? 逃げるはずの日、金を奪った親友?
・特別縁故者
パンデミック調理師免許持ってるが再就職できない。
子供が独居老人の家に、古い1万円札もらったことで交流が始まる。
妻が入院 借金 家賃払えない 借金申し入れ 見放される
子供にミッション 双眼鏡で見つける 押し入り 助ける
・祝福の歌
高校生の娘が妊娠、相手は逃げ腰。
母がころんだ 入院 母の秘密 前妻の子 秘密
向かいの主婦 妊娠? 人工授精? 代理母? 返してくれない。
カセットテープの声 ハッピーバースディ
・さざなみドライブ
郊外の駅前
ミニバンで迎えにきた男 真ん中2人 後ろに2人
それぞれが事情を
1人は12歳 これはあかんやろ それでなんとなくおかしくなる。
山の中についた。 車あり。先に心中?
それでやめよう。
ホッとしてお茶 バタフライピーのお茶 カップとストロー
眠くなる
自殺願望を防ぐ草の根活動とは?
心ザワザワ、よくできた本。
わしの勝手なおすすめ度。
星三つ半。
「夢の町本通り ブックエッセイ」
沢木耕太郎 著
未知の人物との遭遇、心躍らせる物語への熱中。本を片手に旅した30年間の豊潤な36編のブック・エッセイ。
独特の目線。
見知らぬ土地を旅するように、本の中を旅する? あるいはその逆。
夢の町本通り
本を買う
貌のある棚
ブレーキ
秋に買う
本を読む
熱すぎず、冷たすぎず
チャンピオンのグラス
立ちすくむ
命のリレー
ノンフィクションの夢
天から降るもの
雑なるものと聖なるものと
豪奢な無駄
孤独な散歩者
最後の一行に向けて
「格差」の無限運動を超えて
二つは一つ
理想の伝記
偶像について
気に掛かる
新訳の効能
平熱の人
半歩遅れの読書術
秘蔵の書
「私」の物語
アリへの視線
本を語る
本を編む
本を売る
えらく盛りだくさん。
強烈に長い。さすが、書評、本エッセイの集大成。
すごすぎる。
山本周五郎。モハメッド・アリ。夏目漱石。
でも、これはとてもいけない本なのだ。
あまりにも的確、あまりにも魅力的。
読んだ本はなるほどと思う。
読んでない本は読みたくなる。
しかし、読む前から先入観でいっぱいになってる。
無心では読まれへん。
近々読む気だった本のところは、パスしてしまった。
いけない本だ。
わしの勝手なおすすめ度。
星四つ。
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