最近夢中で読んだ本の話、嵐山光三郎、大江健三郎
嵐山光三郎、「芭蕉紀行」 「芭蕉は紀行文の天才である」ということで、芭蕉の紀行文の跡をたどる旅を する話だ。 これは滅茶面白い。 芭蕉が訪ねて詩を詠み、文を書いた場所を訪ねて追体験して、ああ、おなじ事を 感動できてよかったねというだけの話ではない。 なぜ其処に行ったのか、その背景はなにか、目的はなにかを探るのだ。 その上で、芭蕉の紀行文というものが、単に感想やそれで想起されたことどもを 単純に名文 […]
嵐山光三郎、「芭蕉紀行」 「芭蕉は紀行文の天才である」ということで、芭蕉の紀行文の跡をたどる旅を する話だ。 これは滅茶面白い。 芭蕉が訪ねて詩を詠み、文を書いた場所を訪ねて追体験して、ああ、おなじ事を 感動できてよかったねというだけの話ではない。 なぜ其処に行ったのか、その背景はなにか、目的はなにかを探るのだ。 その上で、芭蕉の紀行文というものが、単に感想やそれで想起されたことどもを 単純に名文 […]
カプシチンスキ、「黒檀」 これはすばらしい本だ。感動した。 ポーランドのジャーナリストの取材レポートであるが、取材レポートの迫力を持った エッセイであり、小説ですらあると思える。 視線が低い。人々の生活に深く入り込んだ視線で眺めている。通りすがりではない。 こういう眺め方をする暮らしは、アフリカでは実に大変で危険なのだ。 アフリカを「アフリカ」という言葉であらわせるようなくくり方は存在しないという […]
ジャック・ケルアック、「オン・ザ・ロード スクロール版」 実に痛快、わくわくする本だ。とても私が生まれる前に書かれた本とは思えない。 この手にわずかな金があったら、それをつかんでロードに出よう。 バスに乗ったらどこまでも行ける。 バス代がなくなったらヒッチハイクすればいいじゃないか。 どっかに行ったら、誰か友達がいるし、それで少し金を借りたら良いじゃないか。 金を借りられなきゃ、ちょっと働いたいい […]
ルイス・デ・カモンイス、「ウズ・ルジアダス」 ポルトガルにロカ岬というところがある。らしい。行ったことがないが。 旅の本を見ていると出て来る有名なところだ。ユーラシア大陸の西の端だ。 『ここに陸尽き、海始まる』という有名な詩があるそうだ。 「どんな詩やねん?」と気になって読んで見る事にした。 ポルトガルの国民的詩人、ルイス・デ・カモンイスという人の詩だそうだ。 壮大な叙事詩だ。 オデッセイのような […]