熊野古道の旅ー06.これぞ那智の大瀧
「たしかこの辺やったけど」 宿のお兄さんが教えてくれた道、青岸渡寺から那智の瀧に降りる古道があるはずだ。 「400年前からの古道ですよ」と言うからには是非見たいものだ。 「あっちか?」、「こっちか」とそれらしき道をたどりながら降りる。 「やっと見つけたこれやで」 「たぶんな」 降り切ると那智の瀧入り口の看板があって、飛瀧神社の鳥居がある。 鳥居をくぐると森の中に入った。トンネルをくぐって別世界 […]
「たしかこの辺やったけど」 宿のお兄さんが教えてくれた道、青岸渡寺から那智の瀧に降りる古道があるはずだ。 「400年前からの古道ですよ」と言うからには是非見たいものだ。 「あっちか?」、「こっちか」とそれらしき道をたどりながら降りる。 「やっと見つけたこれやで」 「たぶんな」 降り切ると那智の瀧入り口の看板があって、飛瀧神社の鳥居がある。 鳥居をくぐると森の中に入った。トンネルをくぐって別世界 […]
バスはまだ山に登らないで海岸線を走っている。那智駅に着いた。駅前で大きな荷物を持った 人達がのってくる。「犬までさげている」 動き出したら、「補陀洛山寺」が見えた。 何かの本で読んだことがある渡海船が祀られているところだ。 「渡海船」というのは恐ろしい話だ。昔あるえらい坊さんが、そろそろ自らの死が近いと 悟って、断食をして身を浄化し、南方の観音浄土を目指すため一人で船出をしたのだそうだ。 そして、 […]
食事が終わったら、ここの予定は終わりだ。次は勝浦からバスにのって那智山まで行くのだ。 芦雪にできるだけ時間をかけたかったので後の列車は決めていなかった。駅に行って、列車を 調べる。想定よりかなり早い。 「14:05にオーシャンアロー5号があるで、こいつにしょうか」 それでまだ1時間以上余裕がある。 「海岸に行ってみよ」 民謡で、「・・・ここは串本、向かいは大島・・・」というのを聞いた事がある。とす […]
芦雪を堪能したので満足感で一杯だ。 気持ちは満腹したが、お腹は空いてきた。そろろ昼飯時だ。 「どっかで飯くおか」と言ってもどこか決めているわけではない。 「何もなかったらさっき見た見せにしょうよ」 実は駅からここに来るまでに、ついでに商店街をきょろきょろしながら来たのだ。まだ早いので 食べる店は開いていなかったが、ちょっと妖しそうなB級度の高そうな「めし屋」風の店が見えた ので眼の中でキープしてお […]
初めての駅だから、ぐずぐずと写真をとったり、きょろきょろ見たりしながら降りたが、小さな街だった。 駅の観光案内書で地図をもらった。 空は青い。天気は絶対大丈夫だ。とにかく、無量寺に急がねばならない。 「海に向かって右手の方やなあ」 「簡単やで、これ真っ直ぐ行ったらええはずや」 暫く歩くと大きな蘇鉄の木が見えて、寺のようなところに来た。 「ここやで」玄関先に、「無量寺」と書いた石がある。 「すみませ […]