元旦に白鷺

毎日ウォーキングをやっている。正月がきても休まない。
まあ元旦と言っても特別行事があるわけでもない。初詣に行く前にちょっと歩いても
大した問題ではない。
しかし、折角元日に歩くからには何かしらめでたいものに出会ってみたいものだ。
普通に歩いていたらいつもと同じ景色だから、ちょっと違うところを回ってみよう。
それで、池のほとりに寄って見る事にした。堺は昔から灌漑用のため池の多い土地だ。
あちらこちらに大小の池がある。
それにしても寒い。風がびゅうびゅうと吹いている。
土手を登って歩いて行くと、白鷺がいた。
大きいのもいる。
「これは一応吉祥やんか」と気をよくした。
白鷺も寒そうだ。風に身をすくませているようにも見える。
寒さに強い鳥だから関係ないんやろうけど見た感じがそうなんで、
「寒風の中の鳥」を画に描いてみたいなと思った。
冬の寒さとか、雪とか風を水墨で表すのはなかなか難しい。
更にもう少し歩いていると、どこかの家の庭に柿の木があった。
冬枯れてなかなか良い感じになっている。
よその家の庭に入り込むわけにいかないから、そとから眺めていた。
柿の実が一個寂しげにぶら下がっている。
そして、枝の先に百舌鳥らしき鳥が止まって、「ギー」と鳴いていた。
「白鷺」といい、「百舌鳥」といい、そういう名がついた土地柄なんだから、いても
不思議はないが、とりあえず元旦の吉祥としておこう。
気持ちよく家に帰って早速、落書き帖を取り出して、描いてみた。
「今年の書き初め」やね。
今年も良い年でありますように!

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