ワインを開けたら

毎日晩酌をやっている。殆どは焼酎か日本酒だ。
毎晩似たような酒を飲むのも特に異論はないのだが、たまには違うのを飲んで
みようと探してみた。
ワインがあった。ボルドーだが白だ。まあいいか。
GRAVESとあるが、その地の有名なシャトーのものではなさそうだ。
まあ、たいしたものがうちにあるわけはないので、飲んでみた。
白といってもかなり色がついている。あじも変わった味だ。ワインと言うよりは
シェリーなどに近い味だ。
飲んでいるうちに好きになっていた。「これはええわ」
どんどん飲んでしまう。
それで思った、ワインと言えば赤と白どっちが好きなんやろ。
よく考えたらどっちでもいい。
料理によるかな?それもどっちでもいい気がする。
赤でもいろいろあるし、白でもいろいろある。いちいち食べ物に合わせてたら
面倒なだけだ。酒に合わせてたべものがあったほうがいい。

「酒について」というキングズレー・エイミスという名著があって、その中の
ワインの事をかいた部分では、赤ワインは肉料理で、白ワインは魚料理でと
きめつけるのは愚かなことで、どんな料理であっても自分の好きなワインを
飲むべきだといっている。例えばこんな話もある。
「・・・『ロシアより愛をこめて』の映画の中で、ある男がオリエント急行の
食堂車でこの『ルール』を破って魚に赤を注文したとき、それが敵方の一人と
見抜かなくてはいけなかった、ボンドが軽い調子で、それ以上の説明は抜きで
述べている程である。じつはボンドが考えなくてはいけなかったのは、この男
がかなりの独立心を持った手ごわい相手であるということだったのだ。私自身
は赤をどんな魚の時も喜んで飲むし・・・・・」

どうでもいいけど、たまたま変わった味のワインに巡り合ったという話。

毎週金曜は酒や茶に関する話です。

wine091016