「立ち上がる時 上、下」
メリッサ・ダ・コスタ 著。
失われた脚と尊厳。それでも人間は立ち上がれるのか?
この作家の前作、「空、はてしない青」は衝撃的なテーマで内容も強烈、夢中で読んだ。
この作品も開幕早々いきなり心を鷲掴みされて、その緊張感のまま一気に読んでしまった。
筆の力ってすごいですなあ。
フランソワ・ルヴィエは今売出し中の舞台俳優。
エレオノール、レオは彼の恋人。フランソワは妻のイザベルと別れようとしている。
二人が住む家も決めた。あとは、引っ越すだけだ。
その日は目の前。
そして、事件が起きた。フランソワが、自転車で走り去ったかれが、バスに轢かれた。
重症だ。立てない、動けない、脊椎が損傷している。
絶望の寝たきり暮らしが始まる。
どうする? レオ。
レオはあきらめない。やっと二人になれる、この日を待っていたのに。
彼は私が支える。何があっても。
お金がない。仕事がない。それでも絶対・・・
こういう危機を切り抜けるのは、絶対イザベルの方がちゃんとできるはず・・
それでも絶対。
アントワーヌとカミーユが頼り。彼らの支えがなければすぐにも壊れてしまいそう。
フランソワは、絶望の床にいる。
私の体はどこまで、動くようになるのか。立てるようになるのか。
到底受け入れられない。
同室のライアンが心の支えに。ぶっきらぼうで厳しい言葉が飛ぶけど、それがありがたくもある。救いでもある。
いよいよ、引っ越しの日がきた。
もう後戻りできない。レオの覚悟は・・・・
フランソワの心は不安定。体は治癒していっても・・・
家に帰る日は? しかも、レオとの新居に帰る日は?
そして、二人だけの暮らしは・・・
困難を極める? 何とかなるのか? 希望はあるのか?
愛だけで耐えられるのか?
田舎の日々。
パン屋暮らし。
新たな夢が・・・
そして、何かが・・・・
命の・・・
ええですなあ。
やっぱりフランスの人の、文学や演劇をやる人の、心の中にはモーパッサンが棲んでいるんですなあ。知らんけど。
古典を読もう。
そして、最後は・・・
感動ですなあ。

わしの勝手なお勧め度。
星五つ。
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