最近読んだ本、「沈黙をあなたに」、「マトリョーシカ・ブラッド」。

  • 2026年10月18日
  • 本
  • 8人
本

「沈黙をあなたに」

マリオ・バルガス=リョサ 著。

世界で最も美しいギターの音色を聞いてしまった。

全ったき沈黙の中にギターの音があった。これほど美しい音楽は今まで聞いたことがない。これぞペルーの人のための音楽ではないか。

トーニョは確信する。ラロ。この若者は本物だ。

クリオーリョ音楽の研究者トーニョがある演奏会で出会った。彼を応援しよう。彼を世にだそう。尽力は惜しまない。どこまでも。

しかし、その夜に出発した演奏会は無惨な結果に?

そして、いなくなった。どこにも。

そして、死んだと聞いた。

まさか。自分勝手な男。他人と協調できない男。

トーニョはあきらめきれない。ラロの足跡を追う。確かに居たのか。

誰にギターを習ったのか。どこで演奏を初めたのか。

貧しい学者暮らし。妻の働きに頼る暮らし。知人の援助で本を出す暮らし。

それでも、ラロを追う。彼についての本を書かなくては。

私の使命だ。

生い立ちは? どこで生まれた? 家族はいたのか? 恋人はいたのか?

なぜ、恋人から去ったのか?

そしてとうとう生まれた場所をつきとめた。

最も貧しい人たちが暮らす、ゴミの街。ゴミ置き場。

腐臭がただよう。そんな中で赤子の泣き声を聞いた牧師がいる。

ゴミの中で産み落とされて、捨てられた赤子は健気にもまだ生きていた。

見捨てられない。生きてくれ。

それがラロか?

なんという悲惨。なんという哀しみ。

涙なくして読めない。

移民と貧困の国。しかし、音楽は人の心を癒す。高揚させる。

ペルーの音楽はペルーの民のものだ。

かれは書く。

とても良い。夢中で読んでしまった。

2025年4月に逝去したペルーの巨匠、その最後の小説。

わしの勝手なお勧め度。

星五つ。

「マトリョーシカ・ブラッド」

呉勝浩 著。

山中の白骨死体。傍らにマトリョーシカ。薬物が・・。何故そこに?

陣馬山で白骨死体が発見されたという一報が入る。

通報があった。

五年前の事件の被害者が埋まってる。気に彫ったMが目印。

神奈川県警本部、部長刑事、彦坂誠一。ヒコ岩といわれた頑固一徹の刑事はこれはまずいと青ざめる。五年前事件の被害者だ。死体が出なくて焦ってた。

埋まっているのは香取富士夫? 

あの事が明るみ出てしまう。絶対にバレてはいけないあの事が・・・

一緒にマトリョーシカが発見された。べっとりと血痕がついている。

今頃一体何故?

そして、第二の通報が。

またまたMとマトリョーシカ。顔面をボコボコにされた弓削浩二。

警視庁と神奈川県警の合同捜査。

この事件には、ムラナカ事件がからんでる。

東雲総合病院で5名が急に死んだ。サファリという新薬のせいなのか?

昔の関係者を洗い直しだ。

昔の事件を紐解いていく。

慎重に? 何故? あの時の女性の通報を無視した。なかったことにした負い目がある。

林美帆、在日中国人。実はムラナカ事件に関係か?

懸命の捜査で、少しずつ分かっていく。

薬害事件の闇はとても深い。

誰が誰を恨んで・・・

とても面白い。

以外な事実が次々と明るみに・・・

しかし、アレがバレてはあかんのだ。

ジレンマの刑事たち。

自白は嘘だった?まさかの・・

面白いけど、なんだか、ありそうで嘘くさい。

凝りすぎて、おもろない感じもする。

わしの勝手なお勧め度。

星四つ。

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