「空、はてしない青 上、下」。
メリッサ・ダ・コスタ 著。
「最後の旅」をいっしょにしてくれる人を探しています。
衝撃の出だしである。
件名 「最後の旅」をいっしょにしてくれる人を探しています。
発信者 エミル 26
若年性アルツハイマーと宣告された男性 26歳
人生最後の旅の道連れ募集
アルプス山脈、オート=ザルプ、ピレネー山脈など、旅のコースは応相談
移動はキャンピングカーと徒歩(リュックおよびテント持参)
健康でそれなりに体力のある人希望
出発 できるだけ早く
旅行期間 (医師の診断によれば)最長で二年。短くなる可能性あり
旅のパートナーの条件
医療知識不要。僕はケアも治療もまったく受けていませんが、ふつうの人とおなじように動けます。精神的に健康な人(僕がだんだんと記憶を失う恐れがあるので)
自然が好きな人
少々ワイルドな生活環境でも大丈夫な人
人生の冒険を共有したいと思う人
まずはメールでご連絡下さい。そのあとは電話での連絡も可能です。
こんな情報が掲示板に載った。
いきなり心を掴まれる。
これはすごい内容になるのではないか。
究極の旅。極限の旅。
そして、期待通りの物語が始まる。
果たして、同行者は現れるか。凄まじい旅になりそうなのは十分想定される。
それで何が得られるのか?
生半可な好奇心や同情心では絶対に続かない。相当な覚悟が必要なはず。
そして、現れた。
若い女性だ。
冷静。沈着そう。とてもクール?
そして、なにかを背負ってる?
ドラマチックな展開が予想される。
とても楽しみ。とてもワクワク。
すぐさま旅が始まる。
ピレネー山脈。
山の中の村。自然に囲まれた暮らし。とても美しい。
身も心も洗われる。
しかし、認知症が進んでいく。記憶が飛ぶことが頻繁に。
トラブルが起こる。諍いが起こる。
頑張れ、エミルとジョアンヌ。
素晴らしい出会いがある。哀しい別れがある。
頑張れ、エミルとジョアンヌ。
心から応援する。
エミルが背負ったもの。ジョアンヌが抱える闇。
それでも、喜びがあり。救いがある。
とても素敵な物語だ。
涙なくしては読み終えれない。
すばらしい。


わしの勝手なお勧め度。
星五つ。
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