「翠雨の人」
伊与原新 著。
科学を信じぬいた女性ー猿橋勝子のひたむきな生涯!
なぜ雨は降るのだろう?
なんも成し遂げへんかったし、何者にもならへんかった、理系男子で、ただの爺さんは、こんな本を読むとつい嬉しくなってしまう。
読みながらついつい応援してしまう。頑張れ猿橋勝子! アメリカに負けるな!
女子がまだ理系の専門職になるなんて殆ど考えられへんかった時代。
勝子は医者になりたかった。東京女子医学専門学校の創設者、吉岡彌生に憧れていたのだ。
一度は夢を諦めていたものの、思い切って受験。
しかし。
面接試験で吉岡彌生に、「私のようになりたいですって。とんでもない。なりたいと言ったって、そうたやすくなれるもんじゃありませんよ。」とつきはなされる。
偉大なる先駆者が、偉大なる人格者であるとは限らない。
受験は失敗したが、学生募集があった帝国女子理学専門学校へ。
物理学科をめざす。
水が合ったか、努力が実ったか、見込まれて中央気象台へ。
測定、分析にエキスパートとしての道を拓いていく。
放射線の分析・・。大気の電場・・
そして、戦争の時代。疎開の時代。
原子爆弾の洗礼を受けて、戦争が終わった。
彼女はいつしか、微量拡散分析装置の達人と言われる人に。
嘱託から正規の研究官に。
オゾン層の研究。
ビキニ事件の対応 俊鶻丸 海水の放射能 採水 採集した灰の分析 サンゴ礁の炭酸カルシウムの炭酸がどれくらい逃げてしまったか。
資料が微量。それでもやらねばならぬ。
そして、とうとう日米対決。
海水の放射能分析の精度を競う。日本の分析結果が米国に不利なのをに不満に思う人たちの陰謀なのか?
日本は見下されてる?
なんと素晴らしい成果を挙げた。
東京大学教授会から理学博士授与。天然水中の炭酸物質の挙動。
日米放射能会議・・国際共同調査へと。
そして、国際民主婦人連盟の第4回世界大会へ、女性研究者の代表として・・・
すばらしい。
こういう人が日本に居たというのが誇らしい。

わしの勝手なお勧め度。
星四つ半。
「純愛 エセルと陸奥廣吉」
下重暁子 著。
外交官と英国女性の純愛ロマン
これは、ノンフィクションである。
陸奥廣吉、父親は維新の英雄の一人、陸奥宗光。凄まじい人生を送った人だ。
父は、今でも外務省では神様と呼ばれているらしい。知らんけど。
彼は、仕事は普通、地味な存在。
誰もが父親みたいになれるわけではない。
しかし、私生活は結構頑張ってはる。
英国留学中に、寄宿先の女性と恋に落ちる。
親の反対はあったものの、遂に結婚。
その波乱の夫婦生活を描いたやつだ。
二人の愛と苦悩がよく伝わってるくる物語。
エセル婦人は、日本の歴史や文化をとても愛したみたい。
著書がある。
「KAMAKURA FACT AND LEGEND 鎌倉、その史実と伝説」
独自の視点で描かれているという。
読んでみたい。翻訳はないみたい。

わしの勝手なお勧め度。
星三つ半。
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