「夜の道標」
芦沢央 著
切ない、やるせない話。
仲村桜介と橋本波留はバスケ仲間で親友だ。と思ってる。波留のバスケはすごい。桜介がいくら頑張っても到底追いつけない。それでも、波留と練習するのはとても楽しい。試合の日が待ち遠しい。
ところがある日、練習の帰りに目の前で波留が車にはねられた。桜介が声をかけたからか?
責任を感じる。
この街ではある日、殺人事件が起こっている。戸川という塾の講師が殺されたのだ。容疑者の阿久津はまだ捕まっていない。
平良正太郎と大矢は阿久津を追う警察官。なんども後戻りしながら足取りを追う。一向に捗らない。
スーパーのパートで働いてる長尾富子、売れ残りを持ち帰る暮らし。なぜ?
その家の地下に誰か居るのか?
阿久津の元妻は?
波留の父は?
それぞれの人生が浮かび上がり、交錯する。
切ない人生。やるせない人生。
暗くて重い。
波留の事故は偶然ではない? バスケの技は当たり屋に適してる?
父は元バスケの選手? そして今は? 日々の食い物がない? 当たって金を得たら一瞬はご馳走。
あとは腹が減る。猫を追う。
桜介のとまどいと悩み?
阿久津とは?
中学校の時なにがあった? 戸川先生とは何があった?
平良正太郎と大矢は阿久津の過去の暮らしを追う。元妻が再婚して妊娠?
何故?
阿久津の母は?
話はどんどん哀しくなる。
波留がんばれ。
阿久津出てくるな。
そしてとうとう・・・・
とても哀しい。
わしの勝手なおすすめ度。
星4つ半。
トーキョー・キル。
バリー・ランセット 著
ちょっと風変わりなサスペンス。
外人から見たトーキョーサスペンス。
ブローディは父から譲られたブローディ・セキュリティ社を運営している。私立探偵と個人の身辺警護が仕事だ。
ある日、大物らしき人物、三浦晁から身辺警護の依頼があった。
元満州国の日本軍の士官たちの仲間が次々と殺されている。その犯人を突き止めたいということだ。
三合会とはいったい何なのだ?
黒い風の剣士とは?
スタップが警護チームをつくるなかで、息子の三浦耀司が殺された。
無惨な死に方だ。
三浦耀司とは? 中村剣道倶楽部で何があった? 高弟田中と木山とは?
妻と生涯のある息子。家に仙崖?
三浦父の生き残った古い仲間土居と猪木とは?昔にかかわる中国人、呉とは?
中国ギャングなのか?
日本軍の財宝がある? 溥儀の宝がある?
なんだか、おもしろいような、荒唐無稽なような?
ブローディも襲われる。日本の武術を駆使して戦う。
美女警官理恵が登場。
三浦の息子に女がいた。ゴージャスな女だ。そしてラストエンペラーの茶碗?
殺人と臓器販売。
仙崖はどこに?
そして、舞台は一転してマイアミへ。
アクションにつぐアクション。
さて、いったいどうなる?
意外な結末とは?
とても面白い。なんだかチャラそうやけど異色でもある。
日本軍の財宝的な話はよくあるやつ。
それに中国マフィア的なのを絡ませる。
剣道や日本武術の話、日本刀の話。日本通なのがよくわかって好感がもてる。
食い物も高級日本食のことを知ってる。
仙崖はとてもいいけどここで言われるほどのものかどうか?
いろいろ視点が違って楽しい。
わしの勝手なおすすめ度。
わしの勝手なおすすめ度
星3つ。