イン・ザ・メガチャーチ
朝井リョウ
中毒症状がある方が苦しくないのだ人生は。
なるほど、こういう時代なのか。今は。
リタイア爺さんには実感できへん世界ですなあ。
なんと恐ろしい。
久保田慶彦は妻と離婚して7年。月に一度30分だけ娘とビデオ通話できる。
娘にはとても負担感あり。
留学を目指す人生。目標があり、順調な路線を歩んでる。ように見える?
本当に? 実は挫折しかかってる? 仲間外れになりたくない。どうしたら?
いつのまにか推し活に・・・何故か救われる。
久保田の仕事はとても暇だ。友達のいない、窓際族?
同じ会社で同期の橋本は、アイドルをプロデュースするエグゼクティブプロデューサーとして活躍してる。えらい違い。
そして、隅川絢子、倫太郎押し、りんふぁみ、いづみさんの世界。
推し活にのめりこんだ果の世界?
ほとんど新興宗教? この先に何がある。
推し活が苦しい毎日の唯一の息継ぎに
長いひとりの夜。と、人生。「推し」のおかげで毎日たのしい?
ある日、橋本が久保田のところを訪れた。
新しいプロジェクトへの誘い。
ある若者を売り出す。
ファンダムを操縦して。人々の「押し」を誘導するのだ。
熱量の低い百万人より熱量の高い1万人をつくるのだ。
神がいない時代。物語を創って共感を得る。信徒を獲得する。
好んで視野狭窄に陥る人たち。
さて、このプロジェクトはどうなるのか?
澄香の推し活は?
絢子たちの行き着く先は?
面白い。
これぞ今の世の中?
でも、なんだかザワッとするところも・・
まあ、昔の爺さん気質の違和感ですかな?

わしの勝手なお勧め度。
星四つ。
時の家
鳥山まこと
大切に建てられた一軒の家に人の気配が宿る。
あなたは二匹の
うずくまる猫を憶えていて
私はすり減った石の
階段を憶えている
もう決して戻ってこないという
その事でその日は永遠へと近づき
それが私たちを傷つける
夢よりももっととらえ難い一日・・・・・
*谷川俊太郎の手紙という詩集からの抜粋らしい
藪さんが考えた家。
棟梁と創った家。
藪さんが暮らした家。
妻と暮らした暮らし。
この家を通り過ぎた人たち。
青年は鉛筆の先を滑らせる。紙の上部には余白をたっぷり残して基礎の続きを描き残してゆく。基礎梁の欠けた角や、すり減った土間の表面や、へこんだ洗い出しの質感を掬い取っていく・・・・・
なんだか綺麗やけど難しい話である。
カッコいいことばがならぶけど・・・
単純なわしにはなかなか没入が難しい。

わしの勝手なお勧め度。
星三つ半。
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