「踊りつかれて」。
塩田武士 著。
明日にはお前たちの人生はめちゃめちゃになっている。
:::本文より。
宣戦布告。
匿名性で武装した卑怯者ども
天童ショージ。高いとこから飛び降りて死んだよ。
もう一人は奥田美月。
二人とも週刊誌とお前らに抹殺されてしまったよ。
これから重罪認定した83人の氏名、年齢、住所、会社、学校、判明した個人情報のすべてを公開していく。
明日にはお前たちの人生はめちゃめちゃになっている。
:::
強烈ですなあ。
一気に心掴まれる。
「踊りつかれて」というブログタイトルで書かれた。筆者は「枯葉」。
その通り。
世の中は大パニックになっている。
心当たりのある人たちは、心臓が凍りついた。
わたしの人生はどうなるの?
ちょっとしたいたずらのつもりやったのに。
いつの間にか度が過ぎた?
とても、面白い。
これからどうなる。ハラハラドキドキ。
そして、筆者が訴えられた。
告訴人は、藤島一幸。
山城法律事務所の久代奏が弁護を担当する。
依頼人、瀬尾政夫の指名だ。
奏は、事件の背景を調べ始める。
一体なにが彼をここまで追い立てたのか。
彼が抱えてしまった、心の闇とは・・・許せない・・・それだけは・・・
瀬尾は業界に名前を知られた、音楽プロデューサーであった。
天童ショージのデビューから頂点まで。彼がどう関わったのか・・・
天童の過去を追う。何故、天童は死ななければならなかったのか。
とても、面白い。
天童と瀬尾を終えば、奥田美月が浮かんでくる。
美月と瀬尾に何があったのか、そして、美月の絶頂の時に起きたことは?
いつのまにか、瀬尾を応援してしまってるのに気がついた。
理不尽なSNSを流した奴らをやっつけてしまえ・・・
負けるな、頑張れ・・・
こんなことって、いろんな形で現実にも起きている。
そういう時代だ。気をつけようがない。
恐ろしい。
AIが絡んだらもっと恐ろしいことにならへんやろか。
怖い世の中ですわ。

わしの勝手なお勧め度。
星四つ半。
「エディシオン・クリティーク」
高田大介 著。
襖の裏紙に書きつけられた、奇妙な「天狗のお告げ」。
嵯峨野修理とは、何者か?
天才的文献学者?
浮世離れのディレッタント?
編集者の岩槻真理の元夫。
真理は、別れたはずの夫の家、嵯峨野家に何故か入り浸り。元、姑の妙さんととても仲が良い。
なんでそうなったか?
ハチャメチャ的な、物語が始まる。
とても楽しい謎解き物語。
殺人事件でもなければ、誘拐や強盗でもない。
言葉のナゾナゾである。
襖の下張りの切れ端の、わけわからん言葉を解きほぐしていくうちに歴史が見えてきた。
猿橋の不思議。
古代ギリシャ語の辞典。挟み込まれた紙切れが意味するものは。
顔ばかりでなく罪も洗い清めよ。
奇書とはなにか。
とてつもなく膨大で、全く意味をなさない本とは。
なんだか不思議な、ミステリーゾーン。

わしの勝手なお勧め度。
星三つ。
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