最近読んだ本、「浪華燃ゆ」、「虚言の国 アメリカ・ファンタスティカ」。

  • 2026年4月24日
  • 8人

「浪華燃ゆ」。

伊東潤 著

「わしは己に厳しくあらねばならぬ。この男はすべての不正を許さない。」

戦乱がなくても、黒船が来なくても、目に見えた何かが分からなくても、静かに国が壊れて行く時がある。

大塩平八郎が生きた時代。

大阪は商人の都市である。実は武士が少ない。

役所も手が回らん。当然悪いやつが増える。

こんなときに不正がはびこる。賄賂、みのがし、つけとどけ・・・お主も悪よのう・・・

いつの世も、大きな問題はコメの値段。

相場は大阪にあっても政治は江戸が握ってる。しかも、飢饉が度々ある。

困った時に酷い目にあうのは、農民と貧乏人ばっかり。

大塩平八郎は我慢できない。

町奉行所に努めながら、朱子学を学び、陽明学を学ぶ。

素より不正を憎む男。学問は実践を求める。

しかし、長いものには巻かれないと生きていくのが難しい。

出世もできへん。

それでも、節を曲げない。

・・・お主も悪よのう・・・ にはなれへん。

いつか人はついてくる?

許せんことは許せんのやから・・

負けるとわかってる戦に、突き進むのは・・なぜか?

難しい課題の本ですなあ。

時代が動き始めたら、目を覚ます人がいる。

声が大きくなったら初めて激震が起こる?

そう言えば、「振り向けば朝」という本がありましたなあ。

この本とはかなり視点がちがうけど、大阪にもこんな人がいたのだ。

今はどうなんでしょうなあ。

エエ世の中とはとても思われへんけど。

いつか天の声は聞こえるのか。

わしの勝手なお勧め度。

星四つ。

「虚言の国 アメリカ・ファンタスティカ」

ティム・オブライエン 著

彼は何も求めず、世界はそれにしっかり応えた。朝食にウィスキーを1杯、昼食に1杯、一日の終りにダブルを1杯。

これは、面白い。

奇想天外。わけわからんけど、目が離されへん。

ミステリーか? ロードトリップか? ただの冗談か?

カリフォルニア州、フルダにボイド・ハルヴァーソンという男がいた。

JCペニー・ストアに務める平凡な人間。

ある朝遅く、地元のコミュティー・ナショナル銀行に向かった。

なぜか不思議なことに枯葉拳銃を持っていた。

銀行にいたのは、事務員のアンジー・ビング。超小柄で赤毛の女だ。

たまたまそこにあった8万1千ドルを奪って逃走。

アンジーを連れて。何故か?

連れてきたのか、ついてきたのか?

メキシコに逃げる。見せかけのため?

そして、どこに行く? ボイドには目的がある?

不思議なことに、銀行強盗は正式な事件になっていない。それは何故か?

アンジーはさらわれた女のはず。いつのまにか、仕切っているの?

ボイドはいかねばならぬところがある?

元妻と何があった? 元妻の今の夫は?

だんだんとわけわからんようになってくる。

ボイドがやってきたのは? 昔暮らした家?

バスの屋根に穴を一つ開けた?

いったい何をするつもり? どこへ行く?

彼らを追う男たちがいる? なぜ?

奪った金と奪う?

とても面白い。

とても、わけわからん。それが面白い。

事態はどんどん複雑に。どんどん怪奇に。

だれが敵か? 誰が味方か?

わけわからん。

超豪華な邸宅に侵入して暮らす。

時には優しい涙も・・・

いったいどうなる。

とても面白い。

わしの勝手なお勧め度。

星四つ半。

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