最近読んだ本、「曲亭の家」、「探し物は図書室まで」。

  • 2022年6月5日
  • 3人

西條奈加、「曲亭の家」。

究極の嫁舅問題?
かの有名な戯作者、曲亭馬琴の息子の嫁になったお路の物語。
かの有名な「南総里見八犬伝」の作者だ。
というても、子供の頃、漫画本みたいなやつで読んだような気がするだけやけど
なんとなく、おぼろげながら、知ってるという程度やけど。
奇想天外、荒唐無稽のようでいて、大スペクタクルファンタジー、
SFファンタジーみたいなとこもありそうな、できた頃には一世を風靡する
大傑作やったそうな。
原稿料なんて考え方がなかった時代に、初めて原稿料的な稼ぎができたのが
山東京伝と曲亭馬琴だったらしい。すごい人だ。
すごいだけに、個性が強烈。絶対に自分流を貫く人。
ひたすら仕える妻。言いなりの息子。
わたしは到底我慢できへん。
出て行ってやると一旦は実家にもどるけど、やむなく又復縁。
さて、お江戸下町の武家のような、そうともいえないような。
人気作家のわりには豊かなくらしもできない、ケチケチ暮らし。
そういう生活模様がイキイキと描かれていてとてもワクワクする。
子供ができた。子供に託すものは。
そしてある日、夫に異変が!
渡辺崋山との出会い!
頑張れ、お路。
馬琴にとっても辛い日々。人気作家の業からは逃れられない。
なんとしても書ききらねばならない。
もしかしたら寿命との戦いになるのか?
そしてとうとう、頑健なはずの馬琴にも異変が?
しかし、これで諦めるわけにはいかない。
どうするお路。
理不尽を乗り越えられるか?
馬琴の業は死に切らない。
お路は女作家に?
とても面白い。ワクワクがとまらない。

青山美智子、「お探し物は図書室まで」

とても読みやすい。とても分かり易い。
ある町の公民館みたいたとこに図書室がある。
そこに、伝説の、スーパー司書さんがいるらしい。
悩みや困りごとをかかえてしまった、せめて何かのヒントかきっかけをと
本を探しにきたら、ここには小町さゆりという女性司書がいるらしい。
やさしく話を聞いてくれたあとは、猛スピードでキーボードをたたいて
本のリストをだしてくれる。そして本の付録として羊毛フェルトで作った
かわいい動物をくれるらしい。
それに癒されていると、本を読みたくなって、そして何が起こる?
なにかのヒントが?
きっかけが?
幸せの予感が?
1章 朋香 21歳 婦人服販売員
2章 諒 35歳 家具メーカー経理部
3章 夏美 40歳 元雑誌編集記者
4章 浩弥 30歳 ニート
5章 正雄 65歳 定年退職
いいことあったらいいなあ。
そんなお話。

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