伝統芸能。
一時期、文楽が好きで、とはいえ、ほんの時々行ってた。
今流行りの歌舞伎は行ったことがない。
能は前から興味があって、一二度、ダイジェスト版みたいなのを見にいったことがある。
ちゃんとしたのを見たいなあって前から思ってた。しかし、思い立った時にネットで調べて見ても、公演回数が少ないみたいで、なかなかタイミングが合わない。
1月のたにまち能。
たまたま正月明けにネットを見たら、「1月のたにまち能」というのが目についた。
ええではないか。
行きたい。
「邯鄲」がメインか。見たい。
場所は、山本能楽堂。
谷町4丁目あたりにある。
朝から、超冷え込み、寒い、寒い。
メトロの駅からは結構ありますなあ。
さて、本日は満員ですかな。
いきなり、振る舞い酒。
シャンパンのグラスがずらっとならんでる。粋な計らいではないか。
寒いけど嬉しい。
これで4時間の長丁場に耐えられるか。
がんばろう。
それにしてもこれだけの観客、さすがにご老人方が多いみたいやけど、若い人も決して少なくない、どういう世界の人たちなんやろ。
わしかて、ただの通りすがりみたいなもんやけど。
神歌(かみうた)
さて、第1演目が始まった。
素謡と書いてある。
知らんけど、お正月やから、縁起のよい音曲である。はずだ。しらんけど。
とうとうたらりたらりら・・・・・とうとうたらり・・・・
なんや、わからん・・・
めでたい。めでたい・・・
箙(えびら)
二番目は能。
諸国一見の僧が登場。摂津の国、生田川のあたり。
梅が咲いている。
これは何という梅? 箙の梅という。
梶原源太景季の幽霊が登場。箙に梅をさして、奮戦の様を謡踊る。
ここで、15分間の休憩。
お酒はまだあるらしいけど、遠慮しておく。
トイレはたくさんあって、さすがの配慮。
ええですなあ。
酢薑(すはじかみ)
三番目は狂言
都の市場にやってきたのは、摂津の国の薑売り。
薑とは生姜? 山椒? みたいなやつらしい。
そこへ和泉の国、堺から酢売りがやってきた。
わしの方が昔の帝がみとめた商売である。敬意をあらわせと言い合う。
わしが、わしがと言い合う、掛け合いが、とても面白い。
要するに漫才ですなあ。
邯鄲(かんたん)
四番目は能。
これがメインかな。
中国のお話。「邯鄲の夢」やら「一炊の夢」って言われてる有名なやつ。
平凡な日々に悩んだ若者が、修行の旅に出る。
ある時、邯鄲の里とやらに行き着いて、宿を求める。
一椀の粟飯が炊けるまで、そこのベッドでおやすみなさい。ありがたい枕がありますよ。
そして、夢の中。
なんと帝になってしまう。栄耀栄華やりたい放題の日々。
あれよあれよと月日がたって
気がついたら。
粟飯が炊けてるよ。
というお話。とても深い。
シテの動きがすばらしい。ベッドの上で一生の過ぎ去る様を演じてみせる。
人の世は無情なり。
能ってとても面白い。
じりじりと前に後ろにすり足で、少しずつ、少しずつ。
時に袖をさっと翻す。時に体をすっと横向きに、
一瞬、あっちむいたり、こっちむいたり、
扇をさっと・・・、髪をさっと・・・
なんだか、やっぱり舞を舞っているよう。
高く、低く謳いながら。
そして、笛の音、鼓のリズム。素晴らしい。
軽く優しく、強く弾けるように、掛け声とともに、少しずつ盛り上がって行く、
時の流れを創って行く。
ロックミュージックみたいやんか。
単調なようで決して退屈しない。
ええですなあ。
あっという間に時間が経った。
素晴らしい。
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