「聊斎本紀」。
閻 連科 著。
炎天下に手足を縛られた男は、酒を飲めず、水も飲めず、ひたすら耐えている。やがて男の口から虫が出た・・・・・
中国の有名な怪奇小説集、「聊斎志異」をリメイク的に仕上げたやつだ。
ノーベル賞の候補に上がるような作家なので、さすが、古典の世界がシュールにスマートに立ち上がる。
異界、魔界、霊界、この世の話、あの世の話。
人と人。人と狐。狐と狐。生きたり死んだり。
化たり化かしたり。時空を超えて。
天命も書き換え可能か? 天帝と皇帝はどちらがえらいのか?
避暑山荘に暮らす康煕帝の下へ、毎日、飛脚の馬が走る。
物語を載せて。
お気に召さなかったら死を賜るのか?
帝も知らない桃源郷があるのか?
そこにいくには? 帝ならなんでも?
酒虫の話は、芥川龍之介も書いている。
無類の酒好きの男。腹の中に虫が棲んでいた。
道士が見抜いてそれを出した。
それで、男が酒に溺れるのぴたりと止まった。
しかし、それが果たして・・・
男は痩せるばかり、弱るばかり・・・
田畑も財産も・・・どんどんなくなる・・
酒虫とはいったい?
いろんな人が、「聊斎志異」からインスパイアされて話を作ってる。知らんけど。
女を助けたと思ったら、なんだかおかしい。
魔性の匂いが・・・
こっそり見たら、魔物が人の皮に絵を描いてる。
つぎの瞬間人になった。
おそろしや。
とうとう殺されて、心臓を取り出された。
嘆く妻、誰か助けて。何とか夫を生き返らせて・・・
そして・・・
新しいスタイルで伝統の民話、説話を蘇らせる?
なかなか面白い。
話が上手やね。
わしの勝手なおすすめ度。
星四つ。
ムーンシャイン
円城塔 著
モンスター群とモジュラー函数の関係について述べるムーンシャイン理論?
四つの短編。
パリンプセストあるいは重ね書きされた八つの物語。
曽祖父というのは字送りというものを知らなかった人で、だから残されたノートの冒頭には真っ黒に塗りつぶされた八つの小さな正方形が横様に並んでいる。
ムーンシャイン
モンスター群とモジュラー函数の関係について述べるムーンシャイン理論?
遍歴
ローラのオリジナル。
難しい。
浅学無知なるわしにはほとんどわけわからん。
いろいととっかかりを探ろうとしても入り口にたどり着かへん。
想像力の欠如ですかな?
頭が硬い。イマジネーションの許容範囲が狭い。
おのれの未熟さを考えさせる本ではありました。
わしの勝手なおすすめ度。
星二つ半。
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