イーアン・ペアーズ、「指差す標識の事例 上、下」
これは面白い。とても良い。
ワクワク、ハラハラドキドキだ。
ウンベルト・エーコの「薔薇の名前」とアガサ・クリスティが融合したような傑作とかいう
宣伝文句に釣られて読み始めた。
確かに、「薔薇の名前」を読んだ時のような興奮が湧き上がって来る。
舞台はイギリス、クロムウェル政権が台頭した時代。
なんと国王が処刑されるという激動の時代だ。上にも下にも疑心暗鬼が蠢く。
そんなロンドンにヴェネツィア人、マルコ・ダ・コーダが現れた。
そしてオックスフォードへ。
一体何者? 父のビジネスを継承に来た? 医学を学ぶヴェネツィア人?
彼は、その地で少しずつ知己を得ていく。医学者? 科学者? 法律家?
そして、気になる娘、サラ・ブランディとその母、アン・ブランディ。
病重き、アン・ブランディに輸血を試みるマルコ。世界初の輸血は果たして成功するのか?
ある日、事件が起こった。
眼病に悩むグローブ博士が突然亡くなった。
事故か自殺か? あるいは殺人か?
獄につながれたプレスコットが何か関係してる?
グローブ博士とトラブルがあったのはサラ?
そしてサラの逮捕、死刑の宣告。
舞台は第2部に。
第1部は、マルコの手記がその内容だった。
第2部は、プレスコットの手記だ。事態はますます闇の中へ。
プレスコットは父の無実を信じている。
関係した当時の要人たちに接触し、真実を探る。しかし、反逆の罪は拭えないのか?
父の死の真実はどこにあるのか?
父が残した謎とは?
黒幕はジョン・サーロウなのか?
サラの母の正体は? 魔術師?
マルコの正体は?
第3部はジョン・ウォリスの手記だ。すこしずつ全容が明らかになっていく。
オックスフォード大学の数学者。
解くべき暗号とは?その解読は?
どこかに解読書が?
王政復古の秘密? 王の殺人計画? 本当に狙われたのは?
そしてマルコは?
最後は、アントニー・ウッドの手記。
歴史学者だ。
アントニー・ウッドの手記
サラに恋したのは誰? 秘密の本とは?
王政復古の秘密がわかる?
サラの死刑はどうなった?
マルコの運命は?
実在の人、架空の人が入り乱れて、激動の時代と嘘と真実を盛り上げる。
とても面白い。
一気に読んでしまった。
小路幸也、「国道食堂 2nd season」
前に読んだ「国道食堂」の続編だ。
とても面白い。とてもチャラい。とても分かりやすい。
地方都市の幹線からはずれた国道の道端にたたずむ食堂。
変に大きい。
そして中にリングがある?
なぜ?
元レスラーが経営してるらしい。
そして集まってくる人たち。それぞれの物語。
元レスラー本橋十一はとうとう結婚する気になったらしい。
常連さんの1人が食堂のリングで結婚式をすることになった。
いいつのまにかそれに乗っかってしまうことに。
関わる人達のそれぞれの想いが形になっていくうちに、それぞれが
抱える問題も見えてくる。
果たして彼女はDV夫から逃げ出せるのか?
晴れない雨はない。
希望を捨てなければいつか叶う。
誠意は必ず通じる。
なんてことばっかりやったらええのにねえ。
でも、嫌なことがとても多い現実やから、わかりやすくて明るいのがええなあ。
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ありがとうございました。