最近読んだ本、「雨雲の集まるとき」、「烈風を斬れ」。

  • 2025年10月17日
  • 10人

「雨雲の集まるとき」

ベッシー・ヘッド 著。

あじあん

「黒人が「ボーイ」だの「犬」だの「カーフィル」だのと呼ばれるような国で結婚して、子どもを育てることはできない。」

南アフリカ。国境フェンスを越えて、有刺鉄線をくぐり抜けてボツワナへ。マカヤの旅が始まった。
とても面白い。
「ただ、自由な国に暮らすのがどういうことなのか、感じてみたいんです。そうしたら、僕の人生の邪悪なものが正されていくかも知れない」
アパルトヘイト真っ只中の南アフリカ。刑務所を出たばかりの青年マカヤが行く。
無事に国境を越えられるのか。警備兵をやりすごす。
老女が暮らすハットにたどり着いた。一晩過ごさせてもらって、駅までトラックで・・・
そして、たどり着いた村が「ホレマ・ミディ」。
警察に出頭して難民登録、政治亡命を申請しよう。
ようやくきたねマカヤ・マセコ君。なんで知ってる?
ここは自由の国なのか? ユートピアなのか?
ディノレゴがいた。わたしのような貧しい人間でも、まだもてなすくらいはできる。
受け入れられたのか?
教養がある人間がいれば少しは明るい兆しが見えるだろう
ギルバートがいた。
英国から来た青年。理想に燃えてこの国の農業改革を目指している。
彼が仲間に誘ってくれた。
自由の国の暮らしが始まるのか?
農地と永住用ハットの暮らし、女たちが農作業をする。男たちは牧畜。
貧しい暮らしだ。呪術のある暮らし。
そして、ここにも抑圧が存在した。
放牧から定地へ。
焼畑から農業へ。
換金作物の根付かせることができるのか?
マカヤはこの地で受け入れられるのか?
パラマウント・チーフ、サブ・チーフ、マカヤを陥れるのは?
そして、旱魃の日がやってきた。
悲劇が・・・・
その手に握りしめられていたものは?
とてもしっとり良い話だ。
ウルっとなる。

 

あじあん

わしの勝手なおすすめ度。

星四つ半。

「烈風を斬れ」

砂原浩太郎 著

あじあん

「豊臣秀次の遺児である孫七郎は、「大坂の陣」前夜、大坂方の密使として全国に散らばる牢人たちを説得する役目を受ける」

この本、本文をチラ見したら、第一章のタイトルが九度山であった。
わしが住んでるとこやないか。
どんなこと書いてるかとても興味がある。
なんや、最初だけやった。まあええか。
豊臣秀次が父である。
確か、秀次が切腹のあと、妻子は全員処刑されたはず。
なんで孫七郎が出てくる?
疑問は後のほうで解決する。
さて、九度山で幸村と対面したあと、手応えのない、もやっとした気分のまま、諸国の旅が始まる。
戦国サムライ物語のような。
青春ロードムービーのような。
けっこうチャラいような。
::::
なぜ父や兄弟たちは無残な死を遂げたのか、己は何者なのか。若者は旅を通して自らに向き合い、そして成長していく。戦国の烈風にさらされながらも、前を向き歩く若者たちの物語。
::::
的な話。
まあまあ。

 

あじあん

わしの勝手なおすすめ度。

星二つ半。

あじあん

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