「割れたグラス」。
アラン・マバンク 著
つまり、バー”つけ払いお断り”の主人から一冊のノートを渡されたので、俺はそれを埋めなくちゃならなくなったってわけだ。
コンゴの港町。裏通りの場末にバーがある。
「つけ払いおことわり」。
店主は”頑固なかたつむり”。
私は”割れたグラス”。
夜な夜なやってくるよっぱらいのたわごとを聞いている。
ある日、頑固なかたつむりから一冊のノートを渡された。なんだこれは。何をしろというんだ。
なんか書かんとあかんのか。
このバーに書くほどのことなんかあるもんか。
酔っ払いが好き勝手喋ってるだけ。
己の不運。
世の中の理不尽。
”わしがわるいんとちゃう”
”なんで、パンパース男になってしまったんか?”
”フランス行きなんやで”
知り合った彼女 白い魔女・・・
蛇口女と小便飛ばし競争やったやつ・・・
魔術師に嫌われた男・・・
朝、家に帰ったら鍵がかかってる。なんで?
アフリカあるある?・・・・^知らんけど
とんでも話・・・・
はちゃめちゃ話・・
とても面白い。
そして、ちょっと悲しい。
こんなバーがあったら行ってみたい??
わしの勝手なおすすめ度。
星四つ。
「まだら模様の日々」。
岩瀬成子 著
子どもの時の楽しかったことを思い出そうとしても、どうでもいいことばかり頭に浮かんでくる。
なんだか、懐かしい昭和の頃の町の風景の写真が表紙にも、中にも、そんな写真が沢山。
それに惹かれて読み始めた。
子どもの頃、小学校のすぐそばに住んでいたことがあった。
とても、大きな楠の木があった。
そのそばに公民館があった。
お祭りのときは、小さい子が集められて神輿の練習をしてた。
遠い田舎からおばあちゃんがたまに遊びにきた。
その公民館に浄瑠璃を聞きにいくお供をさせられた。いやでいやでたまらんかった。
相撲の巡業がくることもあった。それにもお供をさせられた。これもちょっといやだった。
もっと優しくしてあげたらよかったのに。
大好きなおばあちゃんやったのに。
家は公務員の官舎であった。
部屋の柱のわしの背より高いとこに印がついてた。去年の水害の跡らしい。
風のように過ぎ去る日々。
なんか思い出そうとしても、どうでもいいことばかり。
上手な話を読んだら心が穏やかになる。
ええですなあ。
わしの勝手なおすすめ度。
星四つ。
ブログランキングに参加していますよかったらポチンとお願いいたします。
