最近読んだ本、「憧れ写楽」、「シブイ」。

  • 2025年1月23日
  • 7人

「憧れ写楽」

谷津矢車 著。

 

あじあん

知らんと読んだけど、今年の大河の原作やった。

写楽の名前に釣られて、読んでしまった。
大河ドラマの原作となると、何書いてもネタバレになる。
写楽といえば、謎の多い作家である。
というか、ほとんど実体が知られてないらしい。わしは知らんけど。
かなり昔、浮世絵の展覧会を見に行ったことがある。
絵の構図や色合い、緻密さ、どれもすごいなあって思った。
しかも、版画、彫り師と刷り師の技術がすごい。
圧倒されて感動した。
その中に写楽の絵があった。実物を見ると強烈な迫力だ。
それを現代の技術で復刻したという版画を売ってたんで、そんなに安くはなかったけどつい買ってしまった。
とても良い。
この二枚だ。
三代目、大谷鬼次の江戸兵衛

市川蝦蔵の竹村定之進

いまだに部屋に飾ってる。
しかし、写楽ってどんな画家?
武士の斉藤十郎兵衛? いや違いそう。
版元の蔦屋耕書堂が知っているはず。
鶴屋喜右衛門がその謎にとりつかれてしまった。
そのモデルになったのは誰か?
どの芝居か? 誰が出ていた?
そんな絵を描けそうな画家なんて?
面白い。
たしかにこれを大河にしたら、登場人物といい、物語の展開といい、人気のドラマになるんやろって思う。
ただ、本として読む限り、わしにとっては、ちょっとめんどくさい。
ごちゃついて没入しにくい。
掘り下げがものたりん。
なんて、えらそうに・・・
なかなか、これはロックやねえ・・・、これはブルースやんか・・・
なんてとこまでいかへん。
爺さんの感性ではあかんのですなあ。

 

あじあん

わしの勝手なおすすめ度。

星三つ半。

「シブイ」

開高健 著。

あじあん

今読んでもやっぱりシブイですなあ。

前にもちょっとだけ紹介したことがある。
今回もちょっとだけ。
随分昔、読んだ本。
たまたま、書棚の片隅で見つけて読み直してみた。
やっぱり、エエですなあ。
ちょっと、シブイ、エッセイ集。
ちょっと気が効いて、ちょっとオシャレで、
ちょっとビターで、知性と諧謔がほどよく合いガケ、
ときどき、スパイスがビシッとくる。
豊穣でとめどない、言葉の力に揺さぶられるときもある。

あじあん

挿絵がええやんかというのに初めて気がついた。

黒田征太郎の絵だ。

それもいっぱい入ってる。

大道無門の話だけでも4つもある。

どれもすばらしい。

酒を飲みながら、誰かとおしゃべりするとき、

気の利いた猥談、エロ話のひとつも披露できんとあかんなあって、思ってて、
いつかは、きっと・・・
なんて思ってて、
いまだに、他人の悪口をサカナに飲むことしかできへん己に気がついた。
もう遅いですなあ。
大道無門と題して、禅の世界を匂わせながら、大道芸の話なんか・・というのも
いとをかし・・。
開高健が切り取ったこの時代を改めて読んでみたら、今の時代はえらい変わってしまったなあってつくづく思った。
なんと、せせこましく、せちがらくなってしまったんやろ。
SNSやらメディアやら、あおりと揚げ足取りばっかりが横行してる。
世の中の人も心も貧しくなって、思いやりも薄くなって、
いろいろ哀しいね。

 

あじあん

わしの勝手なおすすめ度。

星五つ。

あじあん

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