「ノヴェル・イレブン、ブック・エイティーン」。
ダーグ・ソールスター 著 村上春樹 訳
「この世で最も素晴らしい幸福とは、短い幸福であるということが、ビョーン・ハンセンには心の底でわかっていた。
めっちゃシュールな本。
わかるようなわからんような。
ぐんぐん入って行けるようで、すぐに行き詰まる。
とても分かり難い、難しい。
けどなんだか惹かれる。
この物語が始まる時点で、ビョーン・ハンセンは50歳になったばかり。
コングスベルグの鉄道駅で誰かを待っている。
ツーリー・ラッメルスと別れて4年。
ある日、彼は、突然、コングスベルグに行く決心をした。
エリート街道を順調に歩んでいる仕事を捨てる。妻も子も捨てていくのだ。
コングスベルグに何がある。
ツーリー・ラッメルスがいる。しかし、彼女は受け入れてくれるのか。
彼を待っていてくれるのか。
そして、コングスベルグの生活が始まった。
不思議な暮らしだ。とてもシュール。
市の収入役に応募。何なく採用された。地道な暮らし。
コングスベルグ演劇協会に入る。
イプセンの劇。
なぜ難解な劇に・・・?
ショッツ医師と知り合う。そして何が・・・?
秘密の計画が・・・・? それは何か? そんなことが許されるのか。
着々と計画が・・・・
息子、ペーテル・コルビ・ハンセンがやってきた。コンベスブルグ工科大学で光学を学ぶのだそうだ。
一緒に暮らしてくれる。
そして・・・
事件が・・・・
とてもシュール。
意外と面白い。不思議な世界。
この企みは予測不可能。
わしの勝手なおすすめ度。
星四つ。
「路上のジャズ」。
中上健次。
新宿、歌舞伎町、モダンジャズ喫茶、「ジャズ・ヴィレッヂ」の日々。
わしより数年若かったこの作家。
ジャズに関しては似たような世代を生きてきたんやろね。
ジョン・コルトレーンが出てくる。
マイルズ・デビスは当然。
アルバート・アイラーはハドソン川に浮かんでた。
アーチー・シェップも叫んでる。
エルヴィン・ジョーンズ。
セロニアス・モンクとパノニカ・・
オーネット・コールマンは・・?
わしは、小倉の「アベベ」によく行ってた。
ジャズとあの時代。何かあったようで、何もない。
もうはるか昔ですなあ。
わしの勝手なおすすめ度。
星三つ半。
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