最近読んだ本、「バリ山行」、「今夜、喫茶マチカネで」。

  • 2024年9月24日
  • 25人

「バリ山行」

松永K三蔵 著。

あじあん

妻鹿さんは独自の道を行く。仕事も山も、バリエーションルート。

とても面白い。

なるほど、バリ山行というのはバリエーションルートということなのか。

わしらは、山に登るって言うたら、ガイドマップに載ってる道しか考えへん。

それでも、時には道に迷ったりして、標識が不備やとか、マップが分かり難いとか文句を言うてる。

しかし、世の中にはすごい人がいる。

普通のルートでは飽き足らず、道なき道をどんどん外れて行く。

地形図とコンパスだけ、あるいは、ほとんど頭の中に入ってる肉体コンパスをたよりにほとんどのハイカーや登山者が入らないコースを踏み分けていく人がいる。

藪を漕ぎ、倒木を踏み分け、どんどん歩く。岩をのぼり、がれ場を滑り、沢を攀じる。

誰も見たことのない景色が待ってる。

普通では味わえない達成感がある。

ごく普通の登山道のちょいと裏側にそんな楽しみがあるようなのだ。

わしも、そんなような人を知ってる。

わしは、山の素人やから詳しくはわからんし、聞いてもわからんけど、バリ山行的な登山をしたり、指導したりもしてるみたい。

この本では妻鹿(めが)さんが波多に六甲山歩きの醍醐味を教える。

特別な山歩き。

普通の登山道からフイと姿を消し、どこをどう彷徨ったか、また、フイと姿を現す。

メチャ、カッコいい。

面白さを知ったら、夢中にならんわけがない。

しかし、知識も体力も、根気も努力も、普通の何倍も必要だ。

そして、プロにはプロの道具がある。

用途に即した、必要最小限。それを満たせば、高級品である必要はない。

ホームセンターやら百均やらで手に入るもので十分なのだ。

なんだか、ええですなあ。

わくわくする世界。

この本、とても良い。

とても面白い。

バリ山行、いつかちょっとくらい感じてみたい。

怖いけど。

 

 

あじあん

わしの勝手なおすすめ度。

星五つ。

「今夜、喫茶マチカネで」。

増山 実 著。

あじあん

「待兼山ヘンジ。真っ直西に伸びる道に夕陽が落ちる風景が見れるひ。プロポーズが成就する?」

大阪の裏町を舞台に、庶民の日々の姿を描いた心温まる物語をしばしば書いてはる作家である。

これも、そんなやつ。

とても良い。

阪大のある町、待兼山駅。

昭和の色が濃く残る駅前商店街。

昔ながらの喫茶店がある。「喫茶マチカネ」。

さて、そこで何が・・・

第1部 待兼山ヘンジ

待兼山ヘンジとは?

夕陽の美しい橋が忘れられない?

そして、「喫茶マチカネ」、1階は「らんぷ堂書店」は9月いっぱいで閉店。

閉店のお知らせと待兼山奇談倶楽部発足のお知らせ。

第2部 ロッキー・ラクーン

「カレーの店 ロッキー」時任さんの話。

ビートルズ、来日騒ぎの時に・・ ビートルズの歌にも出てくる、ラッキーロクーン、馬を追いかけて・・

パン屋「ほんまのパン」仁ちゃんとは?

第3部 銭湯のピアニスト

待兼山温泉(銭湯)でバイトする女性が、0時から30分だけ、お客の前でピアノを弾いてもいいよって・・・

ストリッパーのユカさんとの出会いは、「ピアノマン」・・

第4部 ジェイクとあんかけうどん

「うどんの能登屋食堂」を営む老夫婦の村田ふみ子が語る。

わたしは80歳を越えた。私の父親が始めた食堂。

父は有名料亭の料理人しかし、うどん、そば、丼ものがメニューの町中食堂を始めた。

そして、長男が出征、フィリピンで戦死したらしい。信じない、信じられない父。

きっと帰ってくる。

ある日、フィリピン人の少年が。

そしてボクシング。

ポールのお尻に痣が?

第5部 恋するマチカネワニ

「バー サード」のマスター大さんの話。第三の男→サード・・・

中学の時、化石採集が趣味だった。

そして、化石探し、行かなかったその日にマチカネワニが発見された

啓ちゃんとワニの恋人を探す・・

第6部 風をあつめて

山脇恭子の話。

アメリカによるイラク空爆反対デモの日々、勇気を出して、待兼山駅西口でギターでうたう。

はっぴいえんどの「風をあつめて」。

出会った老人と曙食堂でいっぱいやる。わしは待兼山の狸だよ・・・

第7部 青い橋

沖口さんは重い病気なのか? 電鉄会社で運転士をしていた。

青い橋の思い出を語る。

赤い橋 石橋駅?

青い橋 待兼山駅?

同じ橋? 違う橋?

とても面白い。

 

 

あじあん

わしの勝手なおすすめ度。

星四つ。

 

あじあん

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