「マハラジャの葬列」。
アビール・ムカジー 著
「ウィンダム警部とバネルジー部長刑事、名コンビ復活」
前回の「カルカッタの殺人」はとても面白かった。
今回のも期待大。
インドが英国から独立する前の時代。たくさんの藩王国があって、マハラジャが支配してた。
一方で、民主化の動きが立ち上がり、独立の機運も高まっていた。そんな時代だ。
ある日、藩王国間の会議体である藩王院立ち上げのために諸王がカルカッタに集まってくることになった。
ウィンダム警部とバネルジー部長刑事は命を受けてアディール・シン・サイ王太子を警護に向かう。
その待っただ中で王太子は暗殺された。
ほどなく犯人らしき男が発見されたが追い詰められて自殺した。
彼らは事件の真相を究明しなければならない。王太子の藩王国、オリッサのサンバルブールに向かう。
そこは、ちっぽけな国でありながら、ダイヤモンド鉱床のおかげで大金持ちの国。マハラジャの天国だ。壮大な王宮がある。第1夫人、第2夫人、第3夫人・・・の後宮があって、宦官がいる。
南国の熱気ムンムンの中で権謀が渦巻くドロドロの世界でもあった。
何せ、「マハーバーラタ」の地である。
ベンガル虎の血でもある。
なんだかきな臭い匂いが漂うではないか。
そして、また、事件が・・・。
宰相ダヴェ、侍従武官アローラ大佐、宦官長・・
事件の首謀者は誰か?
王が亡くなる。第2王子ブニートが継ぐ?
うら若い第3夫人デヴィカの子供は?
ラタヤートラの祭礼で何が起こるのか?
とても面白い。
わしの勝手なおすすめ度。
星三つ半。
「天使」。
須永朝彦 著。
わが額に月差す 死にし弟よ 長き美しき脚を折りてねむれ
天使、美少年、吸血鬼。
妖しき耽美の世界。優美、綺羅、
華麗ではあるが、ユーモラスでもある。優雅ではあるが、ギクシャクとおもろくもある。
シュールではあるがケッタイでもある。
ある日、目が覚めたら、横に天使がおった。目の覚めるような美形に息を飲む。
モノは喋らんけど、グルグル言う。
いつのまにか、いいなりに・・・ パシリやってる。
食われてしまうとも知らずに???
美少年、美青年の世界は興味ないけど、須永ワールドは面白い。
契
天使Ⅰ
ぬばたまの
天使Ⅱ
R公の綴織画
天使Ⅲ
就眠儀式
木犀館殺人事件
神聖羅馬帝国
花刑
森の彼方の地
MON HOMME
蝙蝠男
笛吹童子
LES LILAS
樅の木の下で
ドナウ川の漣
白鳥の湖の方へ
誘惑
銀毛狼皮
月光浴
わしはこんな世界の方が好きなんやけど。
わしの勝手なおすすめ度。
星四つ。
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