泉鏡花邸後を去る。
休みとあればしょうがない。
どっかへ行きたいけどどこへ行こう。どこへ行っても休みとちゃうやろか。
多分。
川のあたりをうろうろする。
普通の施設が行っても無駄となるとちと困った。
ネットで探してみる。
この近くに旧主計町茶屋街というのがあるらしい。
そっちに行ってみよう。
なるほど、茶屋街か。なるほど京都みたい。
いかにもの建物がならんでる。
お地蔵さんもある。
花街にはつきもの? 知らんけど。
あてもなく彷徨ってみよう。
風情のある家が並んでいるではないか。
ええ感じだ。
こんな路地裏でも何だか観光客が多い。わしらと同じように行くとこなくった人たちやろか。
和服を着た人も多い。
あきらかに貸衣装。履き物が違う人もいてはる。
まあ、どうでもいいけど。
ここらは、茶屋街跡ではなく、現役営業中みたい。
ということは京都の木屋町や祇園みたいに、夜になれば、綺麗どころが出没するんやろか。
それとも、泉鏡花の話にでてくるような、妖怪や魔性のなんちゃらが、
「あら、おにいさん、いらっしゃい」なんて迎えてくれるんやろか。
わしらも、木の葉を拾って財布に入れてたら、歓迎してくれるかもしれん。
しかし、まだ赤い灯がともるには、まだ早い。早すぎる。
気配もない。
雨が降ったり止んだり。モチベーションも上がらへん。
テンションも上がらへん。
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旧主計町茶屋街の地図。
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