マレーシアへ行こう!(リニューアル編)60-さらばバトゥ・パハ。

9年前に書いた旅のブログをリニューアルします。文や写真、その後の気持ちや情報なども追加、リニューアルしてみたいと思ってます。

 

さて、おなかが一杯になった。

もうちょっと街をぶらぶらしながらバスターミナルに戻ろう。

裏通りを通る。

基本何もない。

この街はそれが似合う。

中国の古鎮というほど古びてないけど、歴史に揉まれた雑然さが面白い。

何にもないようで、何でもある。

何でもあるようで、さびれてる。

ゴム園や鉱石の採掘で栄えた街とはとても思えへん。

けど賑やかだったころの名残は確かにある。

このあたりの暮らしってどんなんなんやろ。

通りすがりだけではようわからん。

バックパッカーたちが喜んで集まるようなとこでもない感じやし。

でも、なんだかのんびりして、ほっこり暮らせそうな気がする。

あじあん

金子光晴、「マレー蘭印紀行」のバト・パハの章にこんな記述があった。

::::
馬来人をかたるものは、かれらを、蓄積心のない、遊惰な民だという。
短智で、享楽的で、鼻っぱしらがつよく、怒りっぽいくせに、潔癖をもっていない。
概して天寿が短かく、衛生的観念が少ない。たかい精神生活への希求がない。銭使いが荒く、あすはあすまかせの、無成算である。食言が多くて、信用ができない。システムのある大きい仕事ができない。道徳観念が荒廃している等、等である。それに対してかれを弁護するものはいう。馬来人は、いっぽん気で、はらがうつくしく、金銭利害に恬淡としている。同宗旨の人間は、一家とみなしているので、一飯のの饗応は誰にでも惜しまない。かれらほど、生をたのしんでくらしている人間はない。仕事は午前中で、あとはたいていは昼寝をしたり、よりあつまって楽器を鳴らしたり、おどりの稽古をしてあそびくらしている。そのほか、愛情がこまやかで、気がさくい。
:::「マレー蘭印紀行」、本文より

なんだか、東南アジアによくある人たちのような気がせんでもないなあ。

どこにでもいてそうやなあって思う。

また、機会があったら、ゆっくりきて見たい。

もう行くとこもなさそうなんでバスターミナルに向かう。

あじあん

ゆっくり歩いてバスターミナルに着いた。

チケットを買おう。

14時のバスが予約できた。これでKLまで3時間かかったとしても、日本に帰る飛行機は23時頃発やから十分余裕がある。

しかし、バスの旅で途中何があるかわからん。ペナンからの帰りも大幅に遅れた。余裕があるに越した事はない。

それにしても、街は古ぼけてるけど、バスターミナルは結構新しくて大きい。

ショッピングセンターでもある。

帰りのバスも結局KKKLやんか。又、規律悪いんちゃうやろか。

あじあん

バスは順調に走る。

しかし、途中から元々おかしかった空模様がもっとあぶなくなってきた。

えらい雨になってきたやんか。

ちょっと悪い予感がする。

案の定渋滞しはじめた。しかし、しばらくすると解消されて雨も小降りになってきた。10分、20分遅れても問題ないわいと一安心だ。

更に1時間程走ると、又雨が降ってきた。どんどん激しくなる。視界がどんどん悪くなる。

やばいなあって思う。

あじあん

案の定、又渋滞がはじまった。

こんどは、高速道路の上でピタッと停まってしまった。どうも事故らしい。そういえばさっきも事故を目撃した。

人身事故らしくて倒れた人がいて救助を待っていたようだ。

雨のなかをバイクがどんどん走るんで転倒する人も多いんちゃうやろかと思ったりする。

時間がどんどん経っていく。ほんまに焦り始めた頃やっと動き始めた。

結局1時間程の遅れ、17時半ころやっとKLに着いた。

やれやれ、これで無事日本に帰れる。

あじあん

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