干し柿を作った話。

家に柿の木がある。

渋柿だ。

ここ数年は庭木の手入れなんかわからず、まったくのほったらかしであった。

毎年、渋柿がなってそのまま落ちて腐っていくのを何となく見過ごしていた。

老木に柿がなっているのは様になる、絵にはなるけど、食へんし実用的ではないなあって思ってた。

しかし、近年、痛みが激しい。

しかも、必要でないとこばっかり伸びていく。

一念発起してちょっと手入れしてみよう。

あじあん

一旦ばっさりやる。

大幅に枝を切る。特に高いとこのやつはばっさりやる。思い切ってバサバサ切る。

と思えども、やってたら気になって、あんまり思い切られへん。せこい性格だ。

皮も大分傷んでる。虫がついたり、つたが絡んだり。これもバリバリ剥がす。

丸裸にする。

だいぶすっきりした。

これで1年待つ。

やりすぎたかもしれん。もう葉っぱも出えへんし、実もつかへんかもしれん。

心配してたら、結構葉がついた。

実も数はへったけどそこそこついた。

自然の生命力はすごいもんだ。

今年はもうちょっと切ってみよう。

ついでに、柿をそのまま捨ててしまうのはもったいない気がする。

あじあん

干し柿を作ってみよう。

でも、いちいち吊るすのは面倒くさい。もっと簡単にできへんやろか。

で、ええことを考えた。

燻製つくるとき、風乾するのにあみかごを使ってた。

あの中に並べておいたらええではないか。夜の冷たい風に晒すことができるし、雨がかかることもない。

干し柿をつくってみる。

てなことで、素人ながら、わからんなりにやってみる。

柿を剥いて、湯に通して、干す。

それだけ。

何日か干したら、焼酎を霧吹きでふきつける。

また何日かしたらまた吹き付ける。

それでほっておいたら、いつの間にかできてた。

カビが生えへんかと心配してたけど、それもないみたい。

2週間以上たった。

とてもエエ感じになってきた。

恐る恐る食ってみる。

とても美味しい。

しっかり甘い。渋みとか、えぐみとかは全くない。

これでええやんか。

ええこと見つけた。また、来年もやってみよう。

しかし、もっと剪定しようとしてる。さて、実がつくかどうか。

お楽しみ。