「峠の100円屋」で買った板の端材に水墨作品を描いてみた。

峠の100円屋。

前に紹介したことがあるけど、わしの家から高野山に登るバイパス道の途中の山の中の峠のところにこの店がある。

100円店というても、いわゆる百均みたいに何もかもが100円というわけではない。

それでもいろんな材木をそれらしくカットして何かおもろいもんができそうなという形にして売ってはる。

数百円のものが多いけど、大きい板状のものは数千円やそれ以上のものがある。

しかし、普通の木材店で買うよりははるかに安いし、異形のものがおおくて、それが売りやから、その面白さがある。

わしも、とても興味深いと思った。

いくつか買って帰った。

 

 
あじあん

買ったものの。

さて、買ってみたもののどう使おう。

色々考えてみた。

とりあえず磨いてみる。サンダーもかける。

直接絵を描いてみるか?

画仙紙に書いたやつを貼るか?

磨いてるうちに、この木目を生かして、絵も描きたいなあって思った。

ならば、絹本用の絵絹といわれるやつを貼ったらある程度透明感があるんで木目が見えるんとちゃうやろか。

これでも裏打ちしてしまうと、透明感が消える。

となると直接貼るか? ぐちゃぐちゃにならんやろか? いっそ裏打ち紙がこの板やと思って、貼り付けてみようか?

一度は、表面に水性塗料を塗ったんやけど、

 
あじあん

平らな面に絵絹を貼ってみた。

なんとなくいけそうだ。十分乾かす。

乾いたら、その上にドーサを引いていく。

ドーサというのは膠液のことだ。絵絹の上に墨がのりやすいようにする。

よく乾かして、も一回塗る。3回くらい塗ってみる。何がええかはやってみんとわからん。

さて、準備はできた。

十分乾くのを待って、とりあえず描いてみる。

なかなか面白い。

画仙紙に描く様に微妙な墨の滲みは使えないけど、ドーサを引いたおかげか、わりとすんなり墨をのせることができてる。しかも木目はきちんと見えてる。

この木目を生かして、絵に仕上げることができるかどうか。

なかなか難しいもんだ。

絵は李白の詩、「将進酒(しょうしんしゅ)」の意をオマージュしたつもり。

そんなにカッコよくはできてませんけどね。

諧謔感も大事やと思ってます。

 
あじあん

将進酒(しょうしんしゅ) 李白。

君見ずや 黄河の水天上より来たるを
奔流海に到りて復た回らず
君見ずや 高堂の明鏡白髪を悲しむを
朝には青糸の如くも暮には雪となる
人生意を得ば須(すべか)らく歓を尽くすべし
金尊をして空しく月に対せしむる莫(なか)れ
天我が材を生ずるに必ず用有り
千金散じ尽くして還た復た来たらん
羊を烹(に)、牛を宰(ほふ)りて且(しば)らく楽しみを為せ
会(かなら)ず須(すべか)らく一飲三百杯なるべし
岑夫子(しんふうし)、丹丘生(たんきゅうせい)
将(まさ)に酒を進めんとす、杯、停(むること莫れ
君が与(ため)に一曲を歌わん
請う君、我が為に耳を傾けて聴け
鐘鼓饌玉(せんぎょく)貴ぶに足らず
但だ長酔を願いて醒むるを用いず
古来聖賢皆寂寞
惟だ飮者の其の名を留むる有るのみ
陳王昔時平楽に宴し
斗酒十千歓謔(かんぎゃく)を恣(ほしいまま)にす
主人何為(なんす)れぞ銭少しと言うや
径(ただ)ちに須(すべか)らく沽(か)い取りて君に対して酌(く)むべし
五花の馬
千金の裘(かわごろも)
児を呼び将(も)ち出して美酒に換えしめ
爾(なんじ)と同(とも)に銷(け)さん万古の愁
あじあんじゃんくしょん
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