鳴らなかった真空管ラジオ。

誰も興味ないし、何の収穫もない話でござる。

物置の片付けをしてる話をした。

いろいろ面白いモンが見つかったりしてる。

100年以上まえの壁掛け時計はわしの机の横で毎日チクタクやってはる。

とうぶんご機嫌そうだ。

あじあん

こんどは、真空管ラジオを見つけた。

ラジオかあ、微妙やなあ。今更要らんし。

他にもいっぱい使わへん家電製品がでてきてる。一緒に捨ててしまおう。

「いや待て、ちょっと待て」

もしかしたら鳴るかもしれん。もし鳴ったら、真空管やからおもろい音がするかもしれん。

ちょい触ってみよう。

まず外側を拭いてみる。えらく汚い。

中はどうや。

埃だらけ。全部バラさんと綺麗にはならへん。

バラすと壊れそう。

あじあん

ちょこっとだけ掃除しよう。

まあ、そこそこ綺麗になったか。 裏も拭いてみる。

前面のダイヤルは回るやろか? なんだか動かへん。

触ってたら、前面はばらせそう。ダイヤルを引き抜くとパネルが外れる。

あじあん

同調部分をちょい直す。

周波数を同調するためのしかけが剥き出しになる。

ダイヤルを回したら糸がまわって回転運動を水平運動に変える仕掛けが動く。

表示ノブが水平に動くとともに周波数同調用のバリコンが回転する。

なんだか苦しいメカやなあ。いかにもちゃっちい。こんなんで商品になってたんやろか?

当時は部品の入手や量産化の関係でいろいろ制約があったんやろか?

ちょっと引っ掛かりがあったらベルトが滑ってうごかへん。

いろいろやってみてやっとなんとか動くようになった。

では、スイッチ入れてもええやろか?

ピカピカに掃除できたわけではないけど、電源入れてみるくらいはできそう。

まず電源ケーブルが途中で切れてる。プラグもない。

とりあえず、新しいケーブルとプラグをつけてみる。いきなり電源タップに差し込んでバシッとショートしたらかなわんので、チョコっとテスターで確認くらい。

回路チェックまでする技能はないんで、ままよとばかり差し込んでみる。

あじあん

スイッチを入れた、

なんとなく、それなりにうごくんちゃうやろかと期待してた。

真空管には光がついてる。

当然ながら時間がかかったけど、ブーンていう独特の音が聞こえてきた。

もしかしたら、ラジオ放送が聴ける?

期待しながらダイヤルを回してみる。

まったく音声がでない。

・回路が壊れてるのか?

・スピーカーが断線してる?

・スピーカーが壊れてる?

・アンテナが機能してない?

原因はいっぱい考えられるけど、ひとつずつ潰していくのは大変すぎる。

あじあん

もし音がなったら懐かしい。

中学生時代を思い出す。

昭和のノスタルジックな世界が現れるのに。

残念。

すぐに捨てるのは忍びないんで、しばらくは昭和的雰囲気づくりの飾りにしておこう。

いつか、だれか直してくれるかな?

あじあんじゃんくしょん
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