前に中国、雲南の元陽というところに棚田を見に行った事がある。何千何万はあろうかと
言う圧倒的な棚田と少数民族の暮らしが今でも目の中に残っていて、私の画の原風景に
なってしまいそうだ。
その時昆明から元陽に向かう道路の途中に分かれ道があって、左に言ったら「河口」と
書いてあった。ここがその「河口」なのだ。目の前にある国境の河、「紅河」はハノイ
まで流れて、空港からハノイに行く時に大きな橋を渡った。ここから上流は中国に向かう
のだろう。紅河を軸にしてに地図を折りたたむと丁度、元陽とサパが重なりそうだ。
重なった分、同じ感動があったらええのになあ。
この橋、歩いて渡れる。あたりまえだが、何と言っても国境だ。
しかし、兵士もいないし、人がのんびり渡っている。50mほど歩いて渡ったらもう中国
ということだ。
少し右に行くと、列車の線路がある。これも中国のずっと向こうからベトナムの先の
先までまっしぐらに続いている。
例えば、北京から乗って、ホーチミンまで行けるんやろか。ハノイまでは行くツアーが
あると聞いた。こういうのは夢があって楽しい。
いつか絶対、行くのだ。
国境を見渡す公園にいたら、いろいろ露店がでていた。焼き芋あり、果物あり、お菓子
ありだ。落花生を買ってみた。が、湿っている。煎ったあと水で洗ったな。その水が
怖いやんか。食べるのやめとこ。
やっとラオカイに戻った。ここから一気にサパに向かうのだと思っていたら、半分程の
客を列車に載せるのだと言う。サパに行く人、サパから帰る人の混成の半日ツアーだった
のだ。「ここで待ってて」とガイドは我々をバスに残して列車組を連れて行ってしまった。
「預けた荷物はどうなるんや?」とちらりと頭をかすめた。
列車に載せるのに結構てこずっているようだ。何かトラブルが発生している。
ガイドが走り回っている。文句を言う客に必死で応対だ。
長ーい時間かかってやっと終わった。
ガイドが溜息をついている。バスに帰って、「アイヤー」と叫んだ。
その辺の人とわーわー喋っている。やっとおわってネジがゆるんでしまった。
荷物の事を聞こうと話しかけようとするが、相手にしてくれない。
他にも荷物を置いた人がいるはずやし、誰も何もいわへんし、荷物くらい積み込んで
あたりまえやろと思いなおした。
サパまでは1時間程度だ。ぐるぐると山道を曲がりくねって登ったり降りたりして、
やっと着いた。
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