マルコ・ポーロ、「東方見聞録 1、2」
以前から気になっていて、一度は読んでみたいと思っていたこの本、
思い切って読むことにした。
時代はフビライ・ハンの元の時代だ。
シルクロードを西から辿って元の都に行くまでの旅は、私もウルムチ、
トルファンや敦煌などは行った事があるので懐かしく思いながら読んだ。
しかし、当時と今とでは国の成り立ちや生活様式が全く違う。
それはそれで興味深く面白い。
都に到着する頃、あの『盧溝橋』がでてくる。
北京郊外にあって、乾隆帝が『盧溝暁月』と詠った美しい橋だ。
確かに「世界で比べるものがないほど美しい橋だ」と書いてある。
そして、大きさや様子を詳細に書いていて、一度訪れたものとしては
非常に感慨深い。
当時の大きさに比べたら、修復されながら半分くらいの規模になって
しまったんだ。
その後は元の都から中国各地を巡る旅で、今、何度も旅した中国北部
も昔はこんなだったのかと思うと実に楽しい。
特に、この地方の旅の終わりの方はつい最近訪れた福建省のあたり
だったので当時からの賑わいが目に浮かぶようだった。
最後は、海のシルクロードを辿ってイタリアに戻る旅の話からなっているが、ベトナムやインドネシア、マレーシアなど行く先々は
私の大好きなアジアの国々なので、興味はつきない。
しかし、どうも食人の話がおおすぎるぞ。
偏見かな?、それともこの当時こういう話が多かった?
この話、内容は確かに面白いが、文章は決して上手ではない。
これで文がうまかったら大ベストセラーだったろうと思う。
毎週火曜は最近夢中で読んだ本の話です。