前の武夷山の旅行で宋詞の事を知って、色々調べている内に、あの
テレサ・テン(鄧麗君)が宋詞を歌ったCDを出している事を知って、
早速注文して手に入れた。
宋詞は歌うように出来ているので、この美しさを現代に蘇らせる為に
現代の歌にするプロジェクトを作って世に出したという解説があった。
まったくそのとおりで、今も歌にすれば実に美しい歌になっている。
今迄はテレサ・テンというと只の歌謡曲の歌手くらいに思っていた。
しかし、中国に行っても台湾に行っても実に多様な層の人たちの人気が
未だにあるし、カラオケでも良く歌われているので、何か特別なものが
あるのだろうとは思っていた。
こういう作品に接してみると、実際は文化人としての優れた才能が
根本的にあって、それに根ざした、人の心根を優しく歌う歌が多いから
あれ程の人気を今に到るまで持ち続けているのだろうと、改めて感じ入った次第だ。
とりあえず、2曲が今の私のカラオケレパートリーに加わった。
獨上西楼
無言獨上西楼 月如鈎 寂寞梧桐 深院鎖清秋
剪不断 理環乱 是離愁 別有一蕃滋味在心頭
有誰知我此時情
玉滲花愁出鳳城 蓮花楼下柳青青
樽前一唱陽開曲 別箇従第五程
尋好夢 夢難成
有誰知我此時情 枕前涙共階前雨
隔了窗児滴到明
聞かされる人は迷惑かも知れないね。
毎週木曜は映画、音楽、書画に関する話です。