昔、三重県の合歓の郷で「オールナイトジャズフェスティバル」
が開催されていたのは何時の頃だったんだろう。
(今でもやってる?)
時々行って、野外で夜を徹して行われるジャムセッション
を堪能したものだ。
ある日の事、深夜まで延々と続くすばらしい演奏で緊張した後、
夜明け前、うとうとぼんやりしている頃、朝靄の中で、
日野皓正がソロでトランペットを吹いていたのが、
あまりにも幻想的で忘れられない思い出になっている。
ちょうどその頃、聞いていたのが、このキース・ジャレットの
「ケルン・コンサート」だ。
あの出だしの、澄んだピアノのフレーズには一撃されてしまった。
実に美しい演奏だ。
延々と長い、ソロピアノのアルバムを飽きさせずに聞かせる
演奏力はすごいものだった。
独特の演奏スタイルで、うんうん唸りながらやっている。
それが録音にも十分入っているがそれも一つの演奏だ。
今聞いても実に新鮮だ。
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