最近読んだ本、「涅槃 上、下」。

  • 2022年6月28日
  • 6人

垣根涼介、「涅槃、 上、下」。

前に宇喜多秀家の本を読んだことがある。
秀吉のお気に入りの武将。
中国地方の小さな領主、というか豊臣時代の末期は大躍進、大活躍であるけど、
関ヶ原で西軍を率いて負けてしまったあとは、逃げ回ったとつかまり、
最後は八丈島。それでも、幸せに長生きしたという。
この本に登場するのはその父親、直家の話だ。
無から有を生じる戦国の梟雄なのか?
権謀術数を極めるあざといおっさんなのか?
ひたすら民と家臣のことを大事に生きた経世の武将なのか?
知らんけど。
面白い。
城を奪われ国を奪われ、落魄のあげく、出入商人の庇護をうけながら蟄居生活を
つづける父親の元で育つ。
八郎直家。
豪商、阿部善定はこの八郎に非凡さを見たらしい。
彼を応援して世に出そうと決心する。
果たして八郎は期待通りの活躍ができるのか?
備前、鞆の津。東西の船と人と富と情報が行き交う要衝の地でもある。
その地が彼を育てるのか?
その地に関わる人たちがかれを育むのか?
商家にいるからといって学問ばかりというわけにはいかん。
総合力が大事。
武道を指南してくれる人も見つけた。
ついでに? 閨房術? そんなん要るんか?
しかも、羨ましいくらい。もう必要ないけど。
けっこう気になる。ほんまかいなと思いつつ?
話はどうな流れていくんかと思わせつつ、城も国もちびっとずつ
取り戻していく。
力あるものが勝つ、知恵あるものが勝つ、戦国時代。
人と人との好リュも大事なこと。
黒田官兵衛、小西行長、いろいろ。
しかし、圧倒的な理不尽が押し寄せてくる時もある。
信長が来たらどうする?
しかし、時は限られている。家臣たちをまとめ、わが家、わが領土を盛り上げていかんとあかん。
播州の地に。

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宇喜多家の存続のためにはどんなことでもする。親族はおろか我が死で
さえも、交渉の切り札に使う。世間でいう武士道などは犬にでもくれてやる
直家は宇喜多家を再興し、石山城(岡山)を国内産業の拠点と定める。
同時に近隣の浦上、三村と激しくつばぜりあいを繰り返し、彼らの背後にいる
巨大勢力の毛利、織田の狭間出神経をすり減らしながら戦い続ける。
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とても面白い。
さて、宇喜多氏はどうなるのか?
直家の努力は報われるのか?
歴史は変えれない。

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