リチャード・オスマン、「木曜殺人クラブ」。
最近、リタイアした老人たちが活躍する物語を読む機会が多い。
時代の流れなのか、今のトレンドなのか?
わしは、爺さんやから、思い入れたっぷりに読めるんで楽しい。
クーパーズ・チェイスは今日も賑やかだ。ここは引退者たちがクラス高級介護施設のようなところ、
体の動きは錆び付いてしまっても、頭はまだまだしっかりしてる老男、老女があちらこちらに。
そして、木曜日には秘密の会合が。「木曜殺人クラブ」。
エリザベスを中心に元看護師のジョイス・メトウクロフト、元労働運動家のロン・リッチー、
元精神科医のイブラヒム・アリフがメンバーだ。
元々は今は寝たきりのペニー・グレイが始めた会合で、彼女は元警部、辣腕の警察官であったけど、
女性であるがゆえの不完全燃焼も多かった。彼女の持つ、未解決のファイルを推理するのが
彼らの楽しみだったのだ。
そして、ある日、彼らの目の前でリアルタイムの殺人が起こった。
トニー・カランが殴り殺されたのだ。
この施設の管理会社の社長、イアン・ヴェンサムが共同経営者を殺したのか?
二人の喧嘩の場面は皆がみている。
さて、手ぐすねを引いたのは木曜殺人クラブ。果たして犯罪捜査に参加できるのか?
警察の担当はクリス・ハドソン主任警部。ドナ・デ・フレイタス巡査は捜査に加わりたいと
願っているがそれが叶うのか?
イアンは、施設に隣接する墓地も開発してしまう計画らしい。そんなことが許されるのか?
反対する住人たちの目の前でイアンが殺されてしまった。薬物を注射されたらしい。
木曜殺人クラブが本格的に動き始めた。
もしかしたら犯人は身近にいるのではないか?
最初のトニーが殺された現場に置かれていた1枚の写真。ここに鍵がある?
警察の捜査はなかなか進展しない。
木曜殺人クラブはどうか? 経験とコネクションをたよって、昔を探る。
彼らならではの道がある?
この殺人、誰が何を得するのか?
事態は意外な方に進展する? 過去に何があった?
墓場に埋められたものは? 埋葬された人だけ?
花屋は何故成功したのか?
とても面白い。
ジョン・ル・カレ、「シルバービュー荘にて」。
スパイ小説の巨匠の作品と思って読み始めたら、ちょっと違うんかな?
未完の遺作をニック・コーンウェル(息子)が完成させた?
イギリス、イースト・アングリアの海沿いの小さい町に小さな書店がある。
こんな書店があったらいいなあ。
ある日、若き書店主ジュリアン・ローンズリーが店番をしている時に、ボンブルグ帽を
被った不思議な男が訪ねて来た。
謎めいた初老の男だ。名前はエドワード・エイヴォンと名乗る。
父の同級生だったらしい。本当なのか?
本屋の経営にたいして素晴らしいアドバイス、理想のコレクションを作ろう。
文学の共和国を作ろう。
人格に魅了される。しかし、かれの正体は一体何なのだろう。
彼の妻、デボラは父親から莫大な財産とシルバービュー荘と磁器のコレクションを
引き継いだ。その処理を巡って、書店が利用されているのでは?
では、デボラとは何者?
彼の依頼でロンドンに手紙を届ける。相手の女とは?
一体彼らは何をしているのか?
ユーゴスラビアが無くなった時代。ボスニア紛争の時代。
深い闇を背負ったのか?
デボラは死の床に? 娘のリリーとは?
スパイの私生活? スパイの騙し合い。組織との葛藤?
とても面白い。
ブログランキングに参加しています。もしよかったらポチンとお願い致します。
にほんブログ村
ありがとうございました。