最近読んだ本、「ニッポンチ」、「魔の山」。

  • 2021年12月25日
  • 2人

河治和香、「ニッポンチ」。

「威勢はいいのにどこか物悲しい。
意地と我慢で明治の開花の世の中を押し通そうとした歌川国芳の弟子たちと、
二人の娘の物語。」
というお話。
とても面白い。とても惹きつけられる良い本だ。
江戸から東京に変わる頃、徳川幕府から、明治新政府に政治が、お上の仕組みが
大きく変わっても、下町の庶民の暮らしあいかわらずだ。
確かに、時流にのって世間の話題を集め、大金をモノにする人もいるし、いつまで
たっても貧乏ぐらしから抜けられへん人たちもいてる。
そんな長屋くらしの、お互い同士の助け合い、ねたみあい、そねみあい、人情沙汰が
とても生き生きと行間から立ち上がってくる。
名浮世絵師、歌川国芳の亡き後の弟子たちの泣き笑いの物語だ。
とても良い。
国芳の次女お芳。
彼女を中心に物語が回っていく。
さすが娘やから絵はうまい。しかし、一門の後継ではない。
国芳はヒラヒラ、弟子の芳年はドブドブ、いったい何だ?
芳幾とは? どちらが上手い?
誰も大成しない?
物語を回しているのは、萬朝報の金升記者だ。
河鍋暁斎が出てくる。国芳の弟子だったのだ。
カナガキ魯文、暁斎、ニッポンチ。
ヤクザの新場の小安、島次姐さん、銀座千疋屋。
めくるめく面白さ。
鏑木清方まで。
日本画界の草分けではないか?
芳桐連とは?
とても面白い。

ジェフリー・ディーヴァー、「魔の山」。

賞金稼ぎ、コルター・ショウ、再び登場。
シリーズものやね。
わしは結構気に入っている。ネイティブインディアンの血を引くコルター・ショウ。
父の血を引くサバイバルの達人だ。
納得のいく賞金稼ぎしかやらない。そして、その傍ら、父の死の真相を探る。
父の遺した秘密の場所とは? そこに何がある?
さて事件が起きた。
アダム・ハーパーとエリック・ヤング、2人は教会襲撃の罪で手配されている。
エリック・ヤングの両親から保護の依頼。賞金1、九百ドル。
教会から犯人逮捕の依頼、賞金2、5万ドル。
彼は賞金1と契約。
ダルトン・クロウ(プロの賞金稼ぎ)が賞金2を狙って先に調査開始。いやなライバルだ。
嫌がらせをされながらも、ショウが先に2人を見つけおいつめる。
しかし、怪しいやからが2人を待っている。
警察は彼らを逮捕せず殺そうとしてる、なぜ?
とうとうつかまえた。隙をみて、アダムが逃げる。そして、恍惚として崖から飛び降りた。
なぜ。?
どうも怪しい集団(教団)が関係してる?
潜入。
そこにはマスター・イーライと呼ばれる男。
オシリス財団、あなたの昨日は、より良い今日、最高の明日の扉を開く鍵・・・
めっちゃ怪しい。
さて、その中でコルターをどうなる?
コルターはどうする?
狙いは何?
アダムの死の真相を知る? 教団の犯罪をあばく?
さて、うまくいくか?
とても面白い。

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